二十六夜山(秋山)
にじゅうろくやさん (あきやま)

971.8m

既に訪れた道志二十六夜山と同じ名前の秋山二十六夜山。自分の中では、
単に二十六夜山という同じ名前ですが、この秋山二十六夜山に登ってはじめて一つの山行が完結。

 
エリア 高尾・奥多摩 日程日帰り 日付2012.06.11 天候曇り(小雨あり)
同行者単独 TIME(休憩含む)3時間05分
コース 浜沢スポーツ広場駐車場(9:45)→ 三日月峠(10:53) → 二十六夜山(11:19) → 二十六夜塔(11:27)   → 尾崎(12:22) → 浜沢スポーツ広場駐車場(12:50)

カシミール5万分の1地形図より作成
【参考】国土地理院2万5000分の1=大室山



 山梨県の神奈川県寄りに二十六夜山という同じ名前の山が二つあります。一つは過去に訪れた 二十六夜山(道志)(山梨県都留市)、もう一つは今回訪れた二十六夜山(秋山)(山梨県上野原市) で、それぞれ区別するために道志二十六夜山、秋山二十六夜山と呼ばれています。
 二十六夜山とは旧暦の正月と七月の二十六日の夜に人々が寄り合い飲食などを供しながら月の出を 待った二十六夜山(三日月)の月待ちの行事からきた名前です。 昔から山は信仰の対象や行事が執り行われた場所であり、昔この二十六夜山の山頂で、麓の村人たち によって、遠く丹沢山塊から上がる月を拝む月待ちの行事が行われた歴史のある山を訪れた訳ですが、 既に訪れた道志二十六夜山と同じ名前のこの秋山二十六夜山は自分の心の中では二 つそろって一つの山との漫然な気持ちを持っていました。単に二十六夜山という同じ名前であるという ことだけなのですが、秋山二十六夜山にも登ってはじめて一つの山行が完結するとの思いから、今回 訪れることを楽しみにしていました。
 訪れたは明け方まで雨が降っており、どうしようか悩みましたが、日中は晴れるとの天気予報を信じ 決行です。マイナーな山のうえ朝まで雨が降っていれば、当然誰とも会わない静かな山行が約束された ようなものです。今回のルートはあまり整備がされておらず、道標はありますが少し荒れたルートで、 そのうえ浜沢から二十六夜山山頂までの往路はかなりの急登でした。復路の尾崎までは山の様子は まったく異なり、気持ちの良い尾根をゆったり下ってきました。すこし残念だったのは、分かっていたこと ですが天気が悪く、展望がまったく利かなかったことでした。帰りには近くの源泉掛け流し温泉秋山 ネスパに寄り、ゆっくり長湯をして帰途につきました。


◎「二十六夜山(道志)・今倉山」レポートは:二十六夜山(道志)・今倉山 11-3 でご覧いただけます。





無料、未舗装、区割無しの駐車場。約15台駐車可能。
男女別の水洗トイレが横にある。水場、自販機は無い。

浜沢スポーツセンター駐車場

国道16号線で橋本五差路を国道413号線に入る。三ケ木の交差点から国道412号線、 20号線で相模湖IC前を経由し日蓮入口から県道76号線に入る。県道517号線で神奈川 CCを過ぎ、県道35号線に入ったら道なりに進む。秋山CCを左に見送り、しばらく進んだ 左側にある浜沢スポーツセンター駐車場。
又は、国道16号線で橋本五差路を国道413号線に入る。三ケ木の交差点から青山を経由し 山中湖、青根方面へ413号線を進み青根から県道76号線に入る。相模湖CC、やまなみ温泉 を過ぎ県道517号で神奈川CCを過ぎ、県道35号線に入ったら道なりに進む。秋山CCを左に見送り、 しばらく進んだ左側にある浜沢スポーツセンター駐車場。
なお、どちらのルートを使っても横浜からだと2時間半程度はかかる。


浜沢スポーツセンター入口に建つ目印の看板です。
この看板を左へ入り、坂を上がった右側に駐車場はあります。
なお看板は坂の左にある「アオゲラの森キャンプ場入口」の看板です。


出発

9時45分。
身支度を整え出発です。
県道35号線から入って右側に駐車場、左側にアオゲラの森キャンプ場ですが、
二十六夜山への登山口もこのキャンプ場の中にあります。
左の表示にはキャンプ場内関係車以外通行止めとあります。


県道35号線から上がってきた正面にある道標です。
道標に従い、キャンプ場方向へ向かいます。
なお、戻った先は「浜沢バス停」です。


3分程でキャンプ場に到着しました。
当然のことながら今の時期、誰もいません。
夏には子供たちの元気な声が響いているのかと思うと、
今は寂しい時です。


キャンプ場は、この管理棟から右へ続いています。
その脇には同じく、二十六夜山右への道標です。


道路を挟んで、森の中のバンガローの間を進みます。






すぐにキャンプ場が終わると右側に、赤い旗が目につく看板があります。
赤い旗には「南無観世音菩薩」とあり、 看板には「観音道場 心泉庵」
「日本易学協会師範鑑定員 DNA鑑定相談」

はぁ? DNA鑑定? こんな山の中に? 人が来るの?

この前を通り過ぎると、坂道は大きく右に曲がっています。
坂を戻るように上がって行くと、なんだ。 


さっきの旗の階段を上がって来た先に出ました。



建物は個人のお宅というより、小さなお寺のような感じです。
中庭には大きな菩薩像が建っています。
写真の真ん中に屋根まで届く大きな石像が見えます。

信ずる者は救われる。自分には救済は望めません。


この建物の前から坂道が真っすぐ続いています。
坂道の脇には見慣れた道標もあります。

車一台分の狭い道路ですが、コンクリートで簡易舗装されています。
かなりの急坂ですがそのまま進むと、道の左右に別荘が7,8軒あります。
普通の乗用車では上がらないような急坂です。
特に今日のように夜明けまで雨が降っていて、苔と雨で滑る道は無理でしょう。
この時期、別荘はどこも人はいません。
その間の急坂をゆっくり上がって行きます。


直ぐに道は未整備な山道になりました。
引き続きかなりの急登です。






10時11分。スタートから26分。
登山道に入って12分程で、東屋がありました。
登山ルーはここまであまり整備された跡がありませんでしたので、
立派な東屋にちょっとびっくりです。


このルートは急登なうえ、ジグザグにルートがついておらず、真っすぐ登っています。
朝まで雨が降っていましたので、登山道はかなりスリッピーな状態です。
足場も悪く滑りやすい状態です。滑らないように変に足に力が入りかなり体力を使います。
下りが思いやられます。


登りはじめて最初の道標です。
左に道がついていますが、地形図を見ると標高870mでルートが分岐し、
どちらを行っても同じ尾根に乗ります。
左のルートは地形図では破線のルートです。
道標に従い真っすぐ登ります。



登山道の真ん中に大岩が出てきました。
乗り越えて先へ行こうとしましたが、雨で濡れてるうえ、苔でツルツルです。
ルートを間違えたのか見直しましたが、ここを越えて行くようです。
それこそ四つん這いになり慎重にクリアーしました。



この辺りから登山道は緩やかなルートになりました。



赤鞍ヶ岳分岐(三日月峠)

10時53分。スタートから1時間8分。
赤鞍ヶ岳分岐に到着です。
昭文社の山と高原地図を見ると三日月峠と書かれています。
ここを左へ折れ二十六夜山方面へ向かいます。






尾根の上の稜線のなだらかなルートをのんびり進みます。


雨こそは降りませんが、靄がかかり展望はありません。
誰にも会わない静かな山行です。最高です。



11時15分。スタートから1時間30分。
二十六夜山山頂入口に到着しました。
ここを道標に従い右へ入れば200m程で山頂です。



二十六夜山山頂

11時19分。スタートから1時間34分。
二十六夜山山頂に到着です。
山頂は小さな広場になっており、ベンチなどはありません。
周りは樹木に囲まれ、天候が悪いこともあり周囲の景色は何も見えません。



山頂の表示と三等三角点です。
地面は濡れており、ベンチもないことから先を急ぎます。



直ぐに山頂入口の道標に戻ってきました。
ここを右へ尾根を下り、尾崎を目指します。



山頂入口から右へ数十メートル来た所に二十六夜塔の案内があります。



尾根の左手が広場のようになっており、
そこに膝くらいの高さの丸い碑が見えます。



二十六夜塔
昔ここで月待ちの行事が執り行われたのでしょうか。
今は林に囲まれ登る月を拝むことは難しそうに思えます。



二十六夜山山頂を訪れ、二十六夜塔を見学したら、
あとは尾根を下り尾崎へ向かいます。
往路の足場の悪い急登と異なり、復路は緩やかで歩きやすい尾根を下って行きます。



途中に設置されていた道標。先は(写真左方向)秋山村尾崎とあります。



尾根をどんどん下って行きます。
途中から周りが明るくなってきました。
少し天候が回復してきたようです。



要所要所に道標があり、迷うことはありません。
ただ残念なのは、距離表示がされていないことです。



最後の方は枯れ沢の間を縫うようにルートを進みます。



林道に出たらまもなく尾崎です。



尾崎

12時10分。スタートから2時間25分。
尾崎の人家の横へ出ました。



ここが不思議な場所でこのスペースは何なのか?
下には川があり、ここからしか道路に出られません。
この柵を乗り越えて前の道路に出てましたが、
はじめは前にある農家の駐車場かと思い、
どうやって出ようか悩みましたが違うようです。



反対(道路側)から撮った写真です。
入口右には二十六夜山の表示があります。
先には二十六夜山への道標もあります(左写真の左奥に立っています)。
間違いなくここから登山口に向かいます。通路ならなぜ柵で閉鎖してあるのでしょう。
もしかして、ここは山へ向かう人の駐車場なのかもしれません。
知らない人は絶対使えません。でも、不思議です。


この駐車場?を右に下って行けば、
朝、駐車場へ向かった県道35号線へ出ます。



12時21分。スタートから2時間36分。
県道35号線へ出ました。
ここは35号線を横切るように林道が交差しており(写真向こう側へ)、
大きな交差点のような場所です。
駐車場へはここを左へ進みます。


県道35号線に合流し地点から、振り向いて撮った写真。
二十六夜山への道標と大きな説明文があります。


この交差点を左へ、駐車場へ向かいます。



大形トラックが多い道路を、駐車場へひたすら歩きます。



浜沢スポーツセンター入口に建つ目印の看板が見えてきました。
25分間の一般道歩きでした。



浜沢スポーツセンター駐車場

12時50分。スタートから3時間05分。
小雨の中無事に浜沢スポーツセンター駐車場に到着です。
今日は平日ですので、昼休みの休憩で作業中の工事車両が数台、駐車していました。

梅雨空の中、なんとか雨には降られませんでした。
梅雨特有の湿気が体にまとわりつくような天候でしたが、
かえって、趣のある静かな山歩きが堪能できました。


立ち寄り湯


秋山ネスパ(秋山温泉)】山梨県上野原市秋山2210
入浴料800円、無休、10時〜21時、Pあり、0554-56-2611
源泉掛け流しが売りの秋山温泉ネスパです。山間部にありアクセスは不便です。 師の施設として運営されており、温泉プールを併設したスパリゾートといった感じです。入口で靴を100円が戻る ロッカーに入れ、受付で入浴料800円とともに靴ロッカー鍵と引き換えに脱衣ロッカーの鍵を渡されます。 脱衣場は温水プール利用者と兼用のため割と大きめのロッカーで数も多くあります。風呂場の洗い場は13個あり シャンプーとボディソープが備え付けてあります。温泉は全て掛け流しということで、メインの浴槽はぬるめで 長時間入ることができます。露天風呂も源泉掛け流しでこちらは若干温かくなっています。脱衣所には洗面台が 4つあり、備え付けのドライヤーも3台(無料)ありました。休憩所やお土産コーナーもあり、一般的な日帰り温泉です。



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