二十六夜山(道志)・今倉山
にじゅうろくやさん ・ いまくらやま

1,297.3m ・ 1,470.3m

月を拝む月待ちの行事が行われた山に、歴史のロマンを感じつつ、
360°の雄大な眺望が堪能できる、初心者にもお薦めのルート。

 
エリア 北丹沢 日程日帰り 日付2011.05.14 天候晴れ
同行者単独 TIME(山頂休憩、食事休憩含む)4時間59分
コース 道坂トンネル駐車場(7:42)→ 今倉山(8:59) → 赤岩(10:02) → 林道(11:01) → 二十六夜山(11:19)(食事休憩)(11:44)  → 林道(11:54) → 道坂トンネル駐車場(12:41)

カシミール5万分の1地形図より作成
【参考】国土地理院2万5000分の1=都留



今年は3月11日から色々なことがありました。自分の仕事にも少なからず影響もありますが、被災者 のことを思えばとるに足りないようなことかもしれません。どこか気持ちもすっきりしない日々が 続いていました。こんな時は山に行こう!ということで天気にも誘われ訪れました。
山梨県の神奈川県寄りに二十六夜山という名前の山が二つあります。区別するため一つは今回訪れた道志 二十六夜山(山梨県都留市)、もう一つは秋山二十六夜山(山梨県上野原市)と呼ばれます。名前 からして由緒やいわれを感じる名です。旧暦の正月と7月の二十六日の夜に人々が寄り合い、飲食 などを供にしながら月の出を待った二十六夜山(三日月)の月待ちの行事からきた名前です。遠い 昔この二十六夜山の山頂で、麓の村人たちによって、道志山塊から上がる月を拝む月待ちの行事が 行われた山に、自分が立つことの不思議さを感じます。昔から山は信仰の対象やその行事が執り行 われた場所であり、このような歴史を感じる山を訪れることは山歩きの大きな楽しみの一つでもあ ります。また、今回思いもよらなかったことですが、今倉山から二十六夜山の途中にある赤岩からの 眺望が雄大で素晴らしいことです。目の前の富士山をはじめ南アルプスや八ヶ岳、さらに新宿の 高層ビル群や相模湾など360度の眺望が楽しめることです。これだけでも訪れる価値のある山です。 さほど急登もなく歩きやすいルートは初心者や女性にもお薦めのコースでした。




無料。舗装された道路脇の駐車スペースです。
区割りはなく約8台程度駐車可能です。
トイレ、水、自販機等はありません。

道坂トンネル駐車場

国道413号線道志道を三ヶ木方面から山中湖方面へ進みます。道志村役場を過ぎ、しばらく走ると 都留市方面へ分岐する信号機がありますので、ここを右折し県道24号線を道なりに上がって行きます。 5キロ程で道坂トンネルに到着しますので、このトンネルを出た先の右側に舗装された駐車スペース がありますので、ここへ駐車します。8台ぐらい駐車可能です。なお、トンネルに入る手前にも左右両側に 数台づつ駐車できるスペースがあります。今倉山への登山道はトンネルの先にある駐車スペースの 脇から入りますので、今回トンネルを抜けた先の右側に駐車しました。


出発

7時42分。
身支度を整え出発です。
登山口は駐車スペースの横にある写真バス停横の坂道をトンネル上部へと上がって行きます。






登り始めて15分ほどで、右:御正体山、左:今倉山の道標がある分岐に出ます。
ここを、左の今倉山方面へ進みます。


明るい緩やかな登山道を登って行くと、前方に今倉山1,470mが見えてきました。
この時期はまだ葉が茂っていないので、木々の間からの眺望があります。










表丹沢方面に比べ、あまり踏み荒らされていない登山道を上がって行きます。
木道もなく人の痕跡が少ない自然に近いルートです。


今倉山

8時59分。スタートから1時間17分。
今倉山1,470.3mに到着です。
ちょっとした広場になっており、右からは菜畑山からの道、
左は二十六夜山方面です。


山頂といっても木々に囲まれ眺望はありません。
真ん中に三等三角点がありました。
2分ほどの立ち休み休憩後、左の二十六夜山方面へ出発です。


このあたりまで来ると、ブナの林もあり立派なブナが目につきます。



今倉山から20分程で手製の御座入山の表示がありました。
特にピークでもなく、地図を見てもそれらしい記述は見当たりません。



御座入山の表示があった場所から5分ほどで尾根道の前方が開け、富士山が見えます。
見晴らし台のような岩の先は切り立った尾根になっており、ルートはここで右へ向かいます。
地形図を見ると1,440mの西峰のようです。


東国ミツバツツジと富士山のアップです。



岩の展望台のようなところから、右へ下って行きます。



西ヶ原

9時48分。スタートから2時間06分。
西ヶ原に到着です。ここは西峰とこれから向かう赤岩の間の沢のような下がった場所にあります。
左からのルートは都留市街(沢コース)とあり、県道から上がってくるルートです。
手前は今倉山、先は赤岩・二十六夜山とあります。


この辺りはあまり人が入らないようで、登山道も荒れてなく気持ちの良い尾根歩きができます。



赤岩(松山)

10時02分。スタートから2時間20分。
今回一番のサプライズはこの赤岩からの眺望です。
1,450mの標高ですが、周りに高い山が無いため360度の雄大な眺めが堪能できます。


正面にはお約束の富士山があり、空気が澄んでいれば右手に八ヶ岳や南アルプスを始め北アルプスの槍も見えるようです。
左手には相模湾の海、そして右後ろは新宿の高層ビル群が望めます。
頂上はちょっとした広場になっており、富士山正面の場所にはつき出た大岩があり、麓まで見えておりここに腰を掛けて眺める景色は最高です。



<左>真正面富士山の左横は御正体山です。
<右>真後ろは、いま来た今倉山です。



10分ほど休憩を兼ねて360度の眺望を楽しんだ後は、
小ピークを幾つか越えて二十六夜山へ向かいます。



赤岩から40分ほどで二十六夜山が正面に見えてきました。
木々の葉が生い茂る前は周りの地形が良く分かります。



<左>ほどなく階段になり、その先に舗装された林道が見えてきました。
<右>林道脇の写真:二十六夜山へは一端林道に出て、100m程歩いた先の左手にルートが続いています。
道標右方向二十六夜山20分とあります。



林道を先へ行った左手に、二十六夜山へのルートが続いています。



道標には林道から20分とありましたが、二十六夜山へは15分足らずです。



二十六夜山

11時19分。スタートから3時間37分。
二十六夜山の山頂は小さな丘のような感じで、倒木を利用したベンチがあります。
表示板は色が黒く、字が見えにくいです。


山頂の反対側には石碑があり、赤い大きな字で二十六夜とあります。



山頂も富士山のビューポイントです。
眺めを楽しみながら山頂で25分間の昼食休憩をとり帰路につきます。
11時44分。



二十六夜山から同じルートを取り、いったん林道まで戻ります。
正面に見えているのは御正体山。
11時54分。



帰りはこの林道を下って駐車場へ向かいます。
約1時間ほどの林道歩きです。



下っている林道右後方には、今いた二十六夜山が見えてます。



林道終点のゲートに到着です。
ゲート脇を抜け前に走っている県道24号線を左へ5分ほど歩けば、
道坂トンネル手前の駐車場に出ます。



到着

12時41分。スタートから4時間59分。
朝車を停めた道坂トンネル脇の駐車場に到着です。
天候にも恵まれ、静かな山歩きが楽しめました。
このルートは危険なところもなく、登山道も歩きやすく、
そのうえ眺望が最高です。お薦めのルートです。



立ち寄り湯


ここち湯】神奈川県相模原市南区大野台3-20-19
入浴料750円(平日650円)9時00分〜24時00分、年中無休、Pあり、042-730-2680
国道16号線の大野台2丁目交差点近くにある源泉掛け流しの天然温泉です。相模原市内にあり駐車場も広い大きな日帰り温泉施設です。 中に入り、げた箱に靴を入れフロント横の自販機で入浴券を購入します。平日は650円ですが、土日祝は750円になります。入店して一階で目に つくのが広い食事処に加え、ヘアーカットサロンや足裏マッサージの店があることです。風呂場は二階にあります。大きな施設だけに脱衣用ロッカーは 142個(番号の一番大きい数字で判断)あります。浴室に入ると洗い場も30ヵ所あり待つようなことはありません。サウナはもちろん水ぶろやぬるめの湯のほかに、大きな 内湯と様々な風呂がありました。特にジェット噴流の風呂はマッサージ効果もありお気に入りです。露天風呂も何種類かあり、源泉掛け流しの湯は ここにありました。市内にある施設だけに車で多くのお客さんが訪れる施設です。



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