幕山
まくやま

625m

湯河原梅林で賑わう幕山公園から
静かなカヤトの原の幕山を目指す
手頃なハイキング山行。

 
エリア 箱根・富士 日程日帰り 日付2009.03.01 天候みぞれのち曇り
同行者’m’ TIME(休憩含む)2時間39分
コース 幕山公園駐車場(7:48)→ 園内梅園散策(8:06) → 幕山(9:07) → 南郷山分岐(9:22) →大石ガ平(9:57)→ 一の橋(10:14) → 幕山公園駐車場(10:25)

カシミール5万分の1地形図より作成
【参考】国土地理院2万5000分の1=熱海



「山の神(mountain god)」ハンドルネーム’m’が8年間の沈黙を破り、ついに山行に 同行しました。’m’はひどい肩こりで、山歩きにとっては最も重要な道具の一つである ザックを背負う行為は、肩こりが持病の’m’にとっては、とても考えられないことのよ うです。(過去にザックは背負わないと公言していました)。よって今まで私も、そのよう な状況の御仁と同行するということはあり得ないことでした。しかし日頃から’m’は、 日本人として生まれてきたからには一度は富士山に登りたいと良く言っています。いくら 山の神の力をもってしても富士山への山行が大変であることは把握しているようです。 よって富士山登頂という野望のためにはどこかでトレーニングが必要と考えていたとして も不思議ではありません。そうとは知らずにこれも何を思ったか、軽い気持ちで声をかけ たら二つ返事で「行く」とのことでした。

今回はスニーカー程度で登れる山で、かつ女性が喜びそうなプラスアルファを考えて、 梅園が見頃を迎えた幕山に決定。帰りには日帰り温泉にゆっくり浸かり、食事をして帰って くる計画を立てました。 前日までの天気予報では曇り時々晴れでしたが、どんよりした曇り空の下、車で湯河原へ 向う途中から小雨が降ってきました。登山口に到着し、霧雨程度なので山行決行です。 途中の幕山山頂付近からは、みぞれ交じりの小雪になってきました。温暖な気候で雪が珍しい 土地柄、さすが山の神の出現で天候も面くらってしまったのでしょうか。

幕山の梅園「湯河原梅林」は案内によると4千本あり、山の斜面一面に広がり見事ではありますが、 人の手で管理された庭園といった感じです。梅の樹齢も若く、細い木が目立ちます。もっと 自然にとけ込んだ風情のある山を期待していただけにちょっと残念でした。多くの観光客 が訪れる名所ということで、この時期だけは入園料一人200円と駐車料金500円というのも 商業施設のようで引っ掛かりました。この時期、幕山公園を訪れる大多数の人は梅園が目当て で、自分たちのように山歩きをする人には場違いのように感じられました。 幕山頂上のカヤトの原で思ったのは、山登りを通じて四季を感じ、自然の中に身を置いてみたい と思うなら、春の花の時期よりもススキの穂波が揺れる秋の方が良い山ではないかと思いました。 その時はぜひ雰囲気の良いルートで南郷山へも足を延ばしたいものです。

なお、売店があると 買ってしまうという’m’の条件反射(得意技)が出て、帰りには梅祭り会場のデコポンを 買って帰りました。蛇足ですが山と温泉よりデコポンが安くて美味しかったことが今回の一番の 収穫のようでした。




朝が早く誰もいない駐車場。
公園内にあり、トイレ、自販機等整っています。梅祭りの時期は一日500円で利用は9時から16時です。かなりの台数が停められますが 梅祭り期間中はかなり混雑します。

駐車場

東名高道路の厚木ICICから小田原厚木道路に入り、終点の小田原西ICから 西湘バイパスを走る。石橋から国道135号線に入り、湯河原を目指す。 真鶴道路を出て再び135号線に戻ったら吉浜の信号を右折し、幕山公園への 標識に従い走行し道なりに走れば公園内の駐車場に到着する。
普段は無料のようですが、梅祭りの時期は一日500円の有料でした。開園時間は 9時から16時だそうです。なお、梅祭りの期間は21年は2月11日から3月15日です。 初めて訪れましたが、カーナビの指示どおり公園トイレ脇の駐車場に朝の7時半に 到着(8時から山歩きをするため)しました。公園入口には梅祭り期間中は入場料 一人200円の表示と臨時の料金小屋がありましたが、朝早いためか誰もいませんでした。 料金は帰りに払うということで、そのまま入場し駐車しました。山歩きから戻った10時 過ぎには園内は多くの観光客で賑わっていましたが、駐車場には数台しか停まっていません。 係りの人に聞いたところ、ここは身障者専用で、一般車は下の駐車場とのことです。 公園内の道路はUの字のように回って戻ってくるようになっており、朝はカーナビの指し示した 左周りで入場しました。駐車場を出る時は事情を説明し、朝とは異なる入口で料金を払いましたが、 こちら側から右回りで公園に入ると一般車用の臨時駐車場(第4までありました)前を通る ことが分かりました。



出発

7時48分。
支度を整え出発です。
天候は霧雨が降っており、止みそうにはありません。
たいした降りではないので、レインウエアの上着だけ着て、 傘をさして出発です。
横に見えている山が、目指す幕山です。
斜面一面には8分咲き程度の梅でいっぱいです。


登山道へはトイレを左手に見ながら、階段を上がり、
公園内の舗装道路を渡って、梅林の斜面を登って行きます。



斜面入口にある登山道入り口の道標。



斜面一帯は梅園「湯河原梅林」です。
梅園の散策路が縦、横にたくさんあり、
登山道へのルートが良くわかりません。





8時06分。スタートから18分。
結局、梅を観賞しながら左方向へ回り、
また、戻って来た右側に登山道へのルートがありました。



斜面を左へ巻くように梅林の中を歩きます。
道幅が広く、ゆったりした坂道を登って行きます。



途中斜面から、振り向いた場所。



梅林はここまでです。
ここから山道、といってもスニーカー程度で
十分な整備されたルートです。





8時28分。スタートから40分。
休憩所の東屋があります。
脇には幕山山頂まで1400mの表示があります。
他の登山者と入れ替えに、ここで休憩です。



体感気温は朝より下がっているようです。
さしている傘に当たる雨音が変わってきました。
どうやらみぞれになってきました。



天候に恵まれれば、
湯河原の町並みや相模湾の海が一望でき
風光明媚な場所ですが、今日はあいにくの天候です。
それでも、標高を稼いでくると、
湯河原の町並みと真鶴半島がはっきりと見えてきました。



林の中の登山道から、
植生がカヤトの原に変わりました。
頂上が近いことを教えています。



幕山山頂

9時07分。スタートから1時間19分。
幕山山頂に到着しました。
他の登山者が2組おり、相変わらずみぞれが降っています。
山頂は広々しており、
天候が良ければ草が刈られた、
眺めの良い場所に腰を下ろし、
ゆっくりと景色を堪能したいところですが、
今日は生憎の天候です。
休憩もそこそこに南郷山の道標に従い
先を急ぎます。



南郷山への道標とルート。
開放的でなだらかな登山道は、
気持が良いものです。



振り向いた幕山山頂。



南郷山分岐

9時22分。スタートから1時間34分。
幕山山頂から15分ほどで到着です。
道標は左手前が幕山山頂、右が南郷山、左手先が大石ケ平とあります。
ここを道なりに直進すれば南郷山へ往復1時間20分ほどです。
天候が良ければ、源頼朝ゆかりの自鑑水(じかんすい)
を経由し南郷山へ向ってみたいものです。
【自鑑水(じかんすい)】
小さな池で、源頼朝が石橋山の合戦に敗れ、
この池の水面に映る自分の哀れな姿を見て、
自害しようとした場所と伝えられている。

今回は、ここを左へ入り、大石ケ平へ向かいます。



ここから大石ケ平までは、登山道は一変し、
視界はないが、桧林の中を小さな丘を越え
静かなルートを進みます。


南郷山分岐あたりから、雨はあがりましたが、
登山道は一部ぬかるみ、
田んぼのような箇所がいくつかありました。
同行した’m’はスニーカーに水がしみ込み、
不快な思いをしたようです。


絵になるハコネダケのトンネル。
このような場所に出会うと、来てよかったと
強く思います。



大石ケ平

9時57分。スタートから2時間09分。
幕山山頂から50分。
白銀林道と五郎神社への分岐に到着です。
ここは左の五郎神社方面へ歩きます。



山道は終わり、林道を歩くと
直ぐに橋を渡ります。



左下に新埼川が流れている、
静かな林道を下って行きます。



幕山公園のはずれに到着したあたりに、
林道右わきに
山の神を祭った神社がありました。



鍛冶屋山の神
豊かな山の幸に感謝し仕事の安全を願い
江戸末期頃から「山の神」が山仕事の仲間
によって祭られました。その後、毎年一月十六日に
鍛冶屋山の神講によって祭事が行われ山の
恵みや安全を祈願しています。
この「山の神」は、平成十八年十月二十六日に
山の中腹から現在地に移設されました。
平成十八年十一月



幕山公園の道路を駐車場に向かって歩きます。
このあたりは桜の木がたくさんあります。
桜の時期には、また多くの人で賑わうのでしょうか。



一の橋を渡ります。
ここまで来ると、観光客の姿が目立ってきます。



梅林に到着しました。




幕山公園駐車場到着

10時25分。スタートから2時間39分。
幕山山頂から1時間18分。
多くの人で賑わう駐車場脇の梅祭り会場に到着しました。






立ち寄り湯


ゆとろ嵯峨沢の湯】神奈川県足柄郡湯河原町吉浜1191
入浴料1,050円 9時30分〜22時、木曜休み、Pあり、0465-62-2688
施設前の道路を挟んだ右側に未舗装で50〜60台停められる広い駐車場があります。この駐車場の規模から想像し温泉施設はもっと大きく 、いまどきの大型施設を想像していましたが、老舗の割とこじんまりした日帰り温泉施設です。入口右のコイン式下駄箱(50円で鍵を 開けると戻る)に靴を入れ、その前にあるフロントで入浴券一人1,050円を購入します。浴室はフロントの横と少し離れた先にあり、この日 は先にある浴室が男性用でした。
中に入るとコイン式のロッカー(100円で戻るタイプ)が5段13列65人分ありますが、更衣室はあまり広くはありません(どちらかといえば 狭いほうです)。洗面台は2つで、ドライヤーはあります。引き戸を開け浴室に入ると変形の三角形の湯船がありますが、割と小さく大人4人 程度で丁度良い大きさです。洗い場は6つで混み合ってくると待つような状況です。ここの売りは大きな露天風呂のようです。室内の浴槽に 比べかなり大きな岩風呂で、こちらのほうがゆっくりと湯に浸かれます。露天風呂なので風が吹くと寒いのですが、横には打たせ湯の滝と 洞窟風の風呂もあり、この中に入ると湯気で満たされ寒くはありません。湯質はアルカリ泉で、入った後は肌がつるつるになります。 無料休憩所のほかに食事処も1階と2階にあり、今回は2階で食事をとりました。斜面に建っているため窓からは湯河原の町並みと相模湾が 良く望め、落ち着いて明るい食事処です。なお、別料金で施設の個室休憩所を利用することもできます。



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