鍋割山
なべわりやま

1272.5m

街中の桜は散ってしまったが、
登り口のある寄は今が満開の桜と山野草の可憐な花に彩られ、
春の陽ざしに輝いている。

 
エリア 東丹沢 日程日帰り 日付2008.04.06 天候晴れ
同行者単独 TIME(休憩含む)7時間24分
コース 寄自然休養村駐車場(8:03)→ 櫟山(くぬぎやま)(9:54)→栗ノ木洞(10:18)→後沢乗越(うしろさわのっこし)(10:44) →鍋割山(11:48)休憩(12:26)→後沢乗越(うしろさわのっこし)(13:19)→栗ノ木洞(13:44)→ 櫟山(くぬぎやま)(14:00)→寄自然休養村駐車場(15:27)

カシミール5万分の1地形図より作成
【参考】国土地理院2万5000分の1=秦野、大山


春の山歩きは、登山道脇に咲く多くの花を見られるのが楽しみです。 澄んだ空気とともに気持がリフレッシュされ、都会の喧騒で疲れた心が癒されます。 花の時期が終われば夏の日差しとまとわりつく湿気の中、辛い山歩きを強いられ ますが、今の時期は清々しい新緑と路傍に咲く可憐な花で、山が一番輝いて見 える季節です。今回のルートは、前半が茶畑と春の木漏れ日が差し込み雰囲気の ある里山を歩き、丹沢山塊の景勝地ベスト5(個人的なベスト5です)に入る櫟(くぬぎ) 山を経由し、鍋割山を目指します。特に登山道までの里山は古代から人間の営みと ともに在り、人のぬくもりが感じられ心が落ち着く好きな場所の一つです。 ルート半ばの後沢乗越(うしろさわのっこし)は、二俣方面からの多くの登山者 と合流しますが、ここからは急登の連続で普段の運動不足を思い知らされる場所 です。急登を登った鍋割山山頂は風もほとんどなく、陽だまりの広場で多くの人 が思い思いに昼食休憩をとっていました。富士山もなんとか見られ、天候に恵まれ た山歩きです。山頂にある鍋割山荘で名物の鍋焼うどんを食べましたが、有名人の 山荘主人も今年還暦を迎えるそうです。自分はザック10kgの歩荷(ボッカ)ですが、 食糧や生活物資、プロパンボンベなどを担ぐ山荘主人の強力(ごうりき)にはただ 単に感服するのみです。今回のルートは距離もあり昼食休憩を含み往復7時間半近く を要しましたが、持病の膝痛や体力に問題はなく、夏へ向けた手ごたえを感じた 次第です。歩き出しのスピードを意識的に遅くし、歩幅も半分程度にしたことが 功を奏したようです。山歩きは遅くても良いから休まず歩き続けることです。
【丹沢山塊景勝地ベスト5】姫次(ひめつぐ)、大石山、不動ノ峰、竜ヶ馬場(りゅうが ばんば)、櫟山(くぬぎやま)



寄(やどろき)自然休養村の管理センター前にあります。
登山者用トイレは管理センターにはないので、駐車場隣接の グランドのトイレを利用します。

駐車場

国道246号線の寄(やどろき)の信号を右折し、寄自然休養村を目指します。登り道だが完全舗装されて 走りやすい道です。大寺橋手前に区画舗装された運動広場用の駐車場です。道路を隔てて売店や自販機があります。
寄自然休養村の管理センターの前にありますが、トイレは管理センターにはないので、 駐車場に隣接したグランドのトイレを利用します。





出発

8時03分。
桜が満開の中駐車場で支度を整え出発です。
都心に比べ2週間程度遅い感じです。
駐車場入口には土佐原のしだれ桜祭駐車場との看板が掲げられていました。



鍋割山方面へは、駐車場を右へ出て50m程戻ったところの脇道へ入ります。
入り口には道標がありますが、今日は土佐原のしだれ桜祭とかで、会場への案内看板が道標の 上に取り付けられており、見えません。
(右)看板の下には上から、「土佐原遊歩道入口」、「土佐原のしだれ桜」、「鍋割山方面」の道標がありますが、今日は見えません。


すぐに次の角を道標に従い右へ曲がります。
どうやら桜祭りで一般車は進入禁止のようです。



8時06分。スタートから3分。
再び次の角を道標に従い右へ曲がります。
ここの道標には土佐原のしだれ桜祭の案内看板は取り付けられていません。
ここから桜祭り会場まで一本道で迷うことはありません。なお、鍋割山方面も会場と同じです。



住宅地を抜けると斜面の畑沿いの舗装路を登ります。
つづら折りの結構きつい登り坂です。
坂の上には紅白の幕が付けられたテントが見えます。桜祭り会場のようです。
朝も早いのか誰も歩いていません。




春の快晴の空の下、のんびり坂を上がっていきます。
だいぶ斜面を上がりました。左下には車を止めた駐車場が見えます。
中央に空地のように見えるのがグランドでその右が駐車場です。


春の日差しがさんさんと降り注ぐ南側斜面は、春の花が満開です。












8時22分。スタートから19分。
土佐原のしだれ桜祭会場に到着しました。
朝も早いのか、売店の人はいますがお客さんはまだ来ていません。
道標には、「土佐原のしだれ桜」と「鍋割山方面」左です。
ここから道標に従い舗装された農道を分岐し大きく左折します。


ところで土佐原のしだれ桜ですが、
付近に2分咲き程度のしだれ桜が道沿いに植えられていました。



その中でも、一本だけ花が開いていた木がありました。
木は皆若く、最近植樹した様子です。
何年後は、しだれ桜の名所を目指しているのでしょうか。



茶畑の中2,3分で、道標があり土佐原集落と出ています。
これに従い茶畑を右に上がります。


さらに3分程で、土佐原集落への道標がありこれに従い茶畑を右に進みます。



静かな茶畑のわき道を進みます。
いい天気です。


8時32分。スタートから29分。 前の道標から4分ほどで出てきた道標です。
鍋割山はまっすぐです。右わきには東屋があります。


東屋を過ぎてすぐに鍋割山への道標がありました。
(振り向いて東屋を撮った写真)


東屋から5分ほどで鹿柵が出てきました。
登山道まで、鹿柵はここを含め2ヵ所で計4つあります。
鹿が多いということは、夏場はヒルが出るのでしょうか。



山道らしくなってきました。



木漏れ日が漏れる雰囲気の良い山道を進みます。



9時04分。スタートから1時間01分。
緩やかな登り一辺倒だった道が下りになり、しばらく進むと林道に出ました。
道標は林道を渡った先を示しており、鍋割山、栗ノ木洞とあります。


林道を横切り、前にある石の階段を上がります。



ここから本格的な登りになってきました。



9時32分。スタートから1時間29分。
林道から26分程で道標がありました。
櫟山(くぬぎやま)30分とあります。
ルート右方面は「芝生の広場大倉方面」と表示があります。(振り返って撮った右の写真)
このあたりは表丹沢県民の森が近く、さまざまなルートがあります。



9時38分。スタートから1時間35分。
左方向鍋割山方面、櫟山(くぬぎやま)25分です。
正面は展望地15分とあります。
行ってみたい衝動にかられますが、次回に訪れることとし先を急ぎます。






緩やかな斜面に変わってきました。
櫟山(くぬぎやま)が近いようです。



櫟山(くぬぎやま)

9時54分。スタートから1時間51分。
櫟山(くぬぎやま)に到着しました。



ひろびろした草原状の斜面が広がります。
東面(秦野、伊勢原)は開け展望が良い山頂です。
風もなく暖かい日差しの中昼寝に最高のロケーションです。


栗ノ木洞を目指して先へ進みます。


10時09分。スタートから2時間06分。
櫟山(くぬぎやま)から10分、栗ノ木洞まで20分の道標。


栗ノ木洞

10時18分。スタートから2時間15分。
栗ノ木洞に到着しました。



ほとんどピークらしいものがわかりません。
林の中の通過点に過ぎません。


栗ノ木洞から後沢乗越(うしろさわのっこし)までは下りになります。
せっかく標高を稼いだのに、下るのはやはり抵抗があります。


下り始めて10分程で左が鹿柵の鞍部のような尾根にでます。






後沢乗越(うしろさわのっこし)

10時44分。スタートから2時間31分。
後沢乗越(うしろさわのっこし)に到着しました。
ここは西側が崖になっており、右から二俣、大倉からの道と合流します。
道標には鍋割山1.7q、栗ノ木洞から1.0q。右へ下ると大倉5.9q、二俣1.9qです。



振り返って見た後沢乗越(うしろさわのっこし)。



ここから鍋割山までは1時間20分ですが、かなりの急登です。
後沢乗越(うしろさわのっこし)までは誰にも会いませんでしたが、
ここからは二俣方面からの多くの登山者と合流します。
今回は櫟山(くぬぎやま)を訪れてから鍋割山を目指しましたが、
距離もあり、栗ノ木洞からいったん下って登り返す必要があり、一般的ではありません。
一般的に鍋割山を目指す場合は二俣方面から来ます。



夏は樹林帯ですが、 木々の芽は膨らんでいますが、芽吹くまではもう少しです。
春の日差しが暑いくらいです。





手入れのされた登山道をゆっくりとしかし着実に上がっていきます。


植生が変わってきました。頂上が近いことを知らせています。


鍋割山山頂

11時48分。スタートから3時間45分。
鍋割山山頂に到着しました。
多くの人がベンチや斜面に腰を下ろし昼食休憩を取っています。
ほとんど風がないので休憩にはもってこいです。



西側の展望がよく、雲に隠れてはいるが富士山も見えます。



しばらく景色を楽しんだあと、鍋割山山荘に入り、名物の鍋焼うどん(980円)を食べました。
ここに来るかなりの人が鍋焼うどんを頼むようです。
ちょうど昼時で次から次に注文が入り、山荘主人も大忙しの様子でした。
最近は、ヒルが出るようになり夏場は女性が敬遠しているそうです。



12時26分。38分の昼食休憩を済ませ、帰途につきました。
今日はピストンでもどります。



寄自然休養村駐車場

○鍋割山山頂12時26分。(スタートから4時間23分)
○後沢乗越13時19分。帰途から53分。(スタートから5時間13分)
○栗ノ木洞13時44分。帰途から1時間18分。(スタートから5時間41分)
○櫟山(くぬぎやま)14時00分。帰途から1時間34分。(スタートから5時間57分)
○寄自然休養村駐車場15時27分。帰途から3時間01分。(スタートから7時間24分)




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