岳ノ台
たけのだい

899m

表丹沢の登山基地ともいえるヤビツ峠から
手ごろな山歩きが楽しめる。
ルート上は野生鹿のメインストリート。
 
エリア 東丹沢 日程日帰り 日付2007.01.27 天候晴れ
同行者単独 TIME2時間17分
コース ヤビツ峠駐車場(8:59)→岳ノ台登山口(9:00)→岳ノ台(9:50)→菩提峠(10:43)→ 富士見荘(10:54)→ヤビツ峠駐車場(11:16)

カシミール5万分の1地形図より作成
【参考】国土地理院2万5000分の1=大山


今年は例年に無く温かい冬で、今日まで都心での積雪はゼロ回と暖冬のようです。 今年はじめての山歩き、どこにしようか考えましたが、日頃の運動不足で体がなまっており ハードなルートはやめ、手軽な岳ノ台を一周し大山を目指すことにしました。 北側に面した斜面には雪が少しありますが、静かで気持ちの良い冬晴れの中ゆっくりと山の空気に浸ってきました。 当初は岳ノ台からいったんヤビツ峠に戻って、大山を目指す予定でしたが、ヤビツ峠に戻った段階で日帰り温泉で ゆっくりするのもいいなと思い岳ノ台一周で終了です。ハイシーズンには車を停める場所も無く表尾根を目指す 多くの登山者で賑わうヤビツ峠付近も真冬は静かなたたずまいでした。その代り岳ノ台周辺には多くの野生鹿が我が物顔で 闊歩していました。都心から来た人間には野生鹿は可愛い動物ですが、こんなに多くては鹿害が心配になります。 やはり自然の歯車が少し噛み合わなくなっているようで、抜本的な鹿害対策が叫ばれているのもうなずけます。


暖冬で外気温は4度程度あったが、ヤビツ峠手前の北斜面は雪が残り路面が凍結していました。 朝が早い場合はスタッドレスタイヤが安心です。

ヤビツ峠駐車場

国道246号線からヤビツ峠の標識に従って名古木交差点を右折し、県道秦野清川線に入ったら道なりに進む。 進むに従い標高が高くなり、道幅も狭くなる。ヤビツ峠にある路線バスの折り返し地点横の駐車場。 売店、トイレがあり、登山者カードポストもある。

登山口

9時00分。
駐車場から数十メートル戻った道路左手に登山口はあります。
階段は凍って滑りやすくなっており、慎重に歩を進めていきます。

登りはじめて直ぐの斜面です。
北側に面しており先週あたりに降った雪が残っています。


鹿柵に沿ってしばらく進むと、木の階段になります。
陽があたる場所には雪はまったくありません。
近くでガサガサ音がします。良く見ると鹿が2頭横を歩いていきました。
お尻の毛が真っ白で反対に体全体は黒っぽい毛色です。冬バージョンでしょうか。

9時20分
東屋に到着です。
時計ではスタートしてここまで20分かかっていますが、本来は10分位の距離です。
というのも、歩き出してしばらくして車の鍵をかけていないのを思い出しいったん戻っているからです。
車に戻り確認すると、しっかり鍵は施錠されており拍子抜けでした。

東屋は小さなピークの上にあり、ここからいったん下って右手にみえる山(丘?) の斜面を巻いてルートが付いています。(写真)
遠くで鹿の鳴く甲高い声が響いています。自分を見つけて仲間に注意を促しているようです。
斜面を良く見ると親子と思える鹿が2頭、斜面を上がっていくのが望めます。

9時26分。 緩やかな斜面を下り、これから丘を右に大きく巻きながら進みます。
ヤビツ峠から700m、岳ノ台まで700mの地点です。


直ぐに出てきた鹿柵を越えるための木の階段です。
このルートは2002年10月以来ですが、その時この木の階段は新品だったことを思い出します。
今では階段は少し壊れ、一部は朽ちています。それに鹿柵の金網もだいぶ傷んでいます。

陽が良く当る東南の斜面を大きく右に巻きながら、ゆったりと登っていきます。
今日は風がほとんど無く、陽があたる場所では暑さを感じます。


右手には今通過してきた小高い丘と頂上の東屋が見えています。


今度はさらに大きな鹿柵を越える木の階段が見えてきました。
こちらは出来て間もないのか、まだしっかりとしています。
なぜこんなに立派な階段を作ったのでしょうか。鹿柵を越えるだけなら一般的にある金網の扉の方が 簡単で安上がりのような気がします。

斜面を大きく巻いて進むと、植林がされた斜面に出ました。
前に来たときには斜面を工事(崩壊の修復?)していましたが、今は植林の添え木の赤色がたくさん目に付きます。
傍に植林の表示が2001年みろく山の会、千樹とあり、一千本の苗木を植えたのでしょうか。

直ぐに林の中に入っていきます。日の当らない林の中は雪が残っておりルート上に足跡がたくさん残っています。
全部鹿の足跡です。人の足跡は見当たりません。まるで鹿の道を人間が利用させてもらっているようです。
きっと遠くで侵入者が来たと見ていることでしょう。

岳ノ台

9時50分。
小高い丘に出ました。岳ノ台です。
ここにはベンチと下が休憩所になった展望台が設置されています。


さっそく展望台に上がって冬晴れの快晴とはいきませんが、景色を堪能し小休止です。 正面に大きく見えるのは三ノ塔です。三ノ塔頂上の右横には白くなった塔ノ岳、丹沢山、蛭ヶ岳の丹沢の主峰がのぞいています。


正面左には、ご存知富士山です。
右真横には三峰山

後方右手には、大山です。


10時02分
小休止後、菩提峠へ向かいます。ヤビツ峠から1.3km、菩提峠まで1.2qです。


ここから菩提峠までは富士山を正面にしてひたすら下っていきます。


藪の間の山道を滑らないよう下っていきます。
雪の上には鹿の足跡がずっと続いています。

10時23分
下りきったルート上に「菩提風神祠」の表示があります。


ルート左直ぐに「菩提風神祠」が祀ってありました。
「菩提風神社の由来 特に菩提地区は風が強く農業や林業を営む人達には被害が多く、天然 現象に対する除災のため、江戸時代に当地に風神様を祀る石祀を建立したものです。  毎年四月に家内安全・五穀豊穣・登山者等の安全の祈願を菩提滝の沢保存会で実施しております。  平成十五年五月吉日 菩提滝の沢保存会建之」

軽く登り返すと視界が開け菩提峠と三ノ塔が視界に広がります。


菩提峠を望む斜面を進むと、ススキの原に出ます。秋のススキの時期は背丈ほどのススキの穂で埋め尽くされ 自分の好きな場所ですが、最近は菩提峠付近から整地がされ、ススキの原も縮小され残念です。


直ぐに南西方向の斜面に設置されたハンググライダーの発進場所に出ます。
ここは常時ハンググライダーには好条件の風が吹いているようです。
スタート台に上がり、飛び出し口から下を見るとここから飛ぶ勇気はたいしたものだと感じます。

間もなくして菩提峠駐車場を見下ろす斜面にでます。
車は2台しか見えません。季節の良い時期には直ぐに満車になりる駐車スペースです。


菩提峠

10時43分。
菩提峠(駐車場)に到着しました。ここからは舗装された林道を歩いてヤビツ峠まで戻ります。


林道を歩いていると左手の林の中で音がして、動く影が見えます。鹿です。
2頭いますが人を恐れる様子はありません。逆にこちらを観察しているようにも見えます。
この地区は鹿が多く驚いてしまいましたが、丹沢全体でも鹿が増えすぎ自然破壊が進んでいることを垣間見た一日でした。

三ノ塔登山口前を通過。
ヤビツ峠までバスで来て三ノ塔、塔ノ岳へ向かうにはここまで歩いてきます。

富士見山荘前を右折します。
角で何かを建てています。正面に回ると看板が出ていました。
女性にはありがたいです。

ほとんど車の通らない丹沢林道(秦野清川線)でヤビツ峠へ戻ります。


ヤビツ峠駐車場

11時16分。
ヤビツ峠駐車場に到着しました。
朝に比べて車も多く、バス停にはバスを待つ人が沢山います。
今日は風もなく気温も平年より高く 良い冬の登山日和でした。

立ち寄り湯


湯花楽】神奈川県秦野市平沢295-2
入浴料850円、10時〜翌1時、無休、Pあり、0463-84-4126
渋沢駅から2.5qほどにある入浴施設です。温泉ではなくスーパー銭湯です。山行帰りに汗を流し、同行者とくつろぐ には休憩所も広く料理も頼めもってこいの施設かもしれません。入口の自販機で850円(土・日料金)の入浴券を購入し 中へ入ります。施設の大きさに比例し風呂も大きく種類も沢山あります。内風呂はメインの大きな浴槽と寝湯、電気風呂、 泡風呂、サウナなどがあります。大きな浴槽は週代わりで入浴剤が変わり、今週はローズヒップビタミン湯ということで、 赤ワイン色した湯でした。当然露天風呂もありこちらも滝がある大きな浴槽と寝転び湯、壷風呂、ミルキー風呂など盛り だくさんです。室内の洗い場も数が多く、50ほどの洗い場があり混雑してもあまり待つことは無いように思えます。ここの 施設の特徴は浴室から通じている2階にあるサウナ施設です。3種類ありうち一つは冷たい施設で一時間に数回の割で雪が 降ってくるものです。子供は喜びそうですね。本当の温泉でなければという人には巨大な銭湯に過ぎませんが、汗を流し ゆっくりするには十分な施設です。



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