不老山
ふろうやま

928m

整備され急登のない、穏やかなルートで、
西丹沢前衛の不老山へ登る。
途中富士山の絶景を堪能。周回コースに路線バスを使う。
 
エリア 西丹沢 日程日帰り 日付2006.04.22 天候晴れ
同行者Y氏、本人 TIME(昼食1時間、バス移動(待合せ、乗車時間)50分を含む7時間29分
コース 寺沢駐車場(8:15)→浅瀬ゲート(8:47)→浅瀬橋(8:57)→世附峠(10:01)休憩(10:34)→不老山(11:20)休憩(12:20) →番ヶ平(林道)(12:45)→棚沢キャンプ場前バス停(14:33)待合せ(14:58発)→浅瀬入口バス停(15:23)→寺沢駐車場(15:44)

カシミール5万分の1地形図より作成
【参考】国土地理院2万5000分の1=山北、駿河小山


ひと月ほど前の、箱根の山歩きで膝痛が出て、いまだに痛みが消えません。2週間ほど前に整形外科 で診てもらいましたが、骨や軟骨に異常はなく膝蓋靭帯炎ということでした。インターネットで引いてみると 別名ジャンパー膝とあり、スポーツマンや過激な運動の繰り返しでなると出ています。おかしいな、 毎日座っている仕事で、運動などもまったくしていない毎日です。きっと急に膝に負担を掛け過ぎたためでしょう。 今でも膝に違和感と少し痛みがあるので、今回は様子見を兼ねて西丹沢の不老山(928m)を歩くこととしました。
今までは単独行オンリーでしたが、今回はインターネットで知り合ったY氏と途中の駅で待ち合わせ、二人での 山歩きを堪能してきました。季節も良く天候にも恵まれ、気持ちの良い山歩きでした。


舗装、区割りされた無料駐車場。15台程駐車可能。
自販機は無いが、トイレが設置されている。


駐車場

国道246号線の清水橋の信号を右折して丹沢湖を目指す。なだらかに登る県道を進み、丹沢湖に架かる 白い吊橋風の永歳橋を渡ると、直ぐ左に落合隧道がある。ここを左折し、落合隧道を抜け丹沢湖畔沿いに 進み、世附大橋を左に見送り少し先へ行った道路左側にある駐車場。
舗装の区画割りされた駐車場で、トイレも設置されています。15台程度駐車できますが既に4台程駐車していました。
この道路沿いにはゲートのある浅瀬までは、同じような駐車場が数箇所ありますが、トイレが併設されているのは、この 寺沢駐車場と先へ進んだ世附駐車場の2箇所です。
今日のルートは不老山を下って山北藤野線へ出て、先ほどの落合隧道まで路線バスで戻る計画なので、 一番手前のこの駐車場に車を停めました。不老山へのピストンをされる方なら、浅瀬ゲートに近い駐車場まで入ったほうが、 歩く距離は短くなります。


出発

8時15分。支度を整え駐車場を出発です。
駐車場を左へ進み、浅瀬を目指します。
駐車場にもしだれ桜が咲いていましたが、途中の道路沿いにも盛りは過ぎましたが、しだれ桜が 目を楽しませてくれます。



後ろを振り返ると、先ほどの駐車場手前の世附大橋が湖面に反射した朝陽に輝いてます。
しばらくは、浅瀬のゲートまで舗装路を歩きます。
普段は一人で黙々と歩いていますが、今日は二人ですので、お喋りをしている間に浅瀬に到着です。


浅瀬の入口はゲートで通行止めになっており、車数台のスペースしかありません。
ここは釣り人が多く訪れるため、道路端にかなり手前まで車が停まっています。
(写真右手に曲がった先がゲート)


浅瀬ゲート

8時48分。浅瀬ゲートに到着です。
ここまで来るといつの間にか丹沢湖は細くなり、流入している世附川となって写真左側を流れています。



(写真左)ゲート脇にある案内板。不老山への登山口まで700mの表示です。
(写真右)まだ広い林道を進みます。この辺には釣り人用の施設があります。


今の季節は、林道脇に黄色い花が鮮やかな、ヤマブキがみごとに咲き誇っています。
【バラ科ヤマブキ属落葉低木】
花期4〜5月
日本全国に分布。開花時期には谷川沿いの斜面を黄色に染める。


浅瀬橋

8時57分。浅瀬橋に到着です。
(写真左)橋を渡って、右に大又沢を分け左へ進みます。ここから道幅が狭くなります。
(写真右)渡った先の道標には、左は切通峠11.9qとあります。


浅瀬橋から直ぐに釣り橋が左手に見えてきます。
不老山へは吊橋を渡り、左へ進みますが、吊橋の入口には定員1名、静かにゆっくりと注意書きがあります。
ここを指示に従い一人づつ渡りますが、人の振動で橋が上下にかなり揺れます。うまくこの振動を打ち消すように 歩を進めればいいのでしょうが、結構揺れます。
足元を見ると横木の巾は広く、真ん中には板が3枚あるだけで、下が良く見えます。高所恐怖症の人には無理かも?


吊橋を渡ると樹林の中へ入っていきます。
道標に従い、ジグザグの登りを、尾根を巻くように登っていきます。


さほどキツクない尾根を巻く道を登っていくと、右手に沢が見えてきます。
この沢を横切り、尾根に取り付きます。


この辺りは沢があるので、コケが良く育っています。倒木の表面はコケで覆われています。
コケの新緑もひときは鮮やかで綺麗です。まるで屋久島の白谷雲水峡のコケの森とそっくりです。


明るい杉の植林の中を登って行きます。
あまり急登ではありません。


世附峠

10時01分。林道に出ました。世附峠です。
(写真左)出た先の道標には林道を左へ行くと番ヶ平(不老山の先)と出ていますが、
(写真右)振り向いて、林道に出た所の道標には、新しい表示で不老山は反対の右側を指しています。
ここから林道の右手を見ると、数十メートル先に道標が沢山設置されているのが見えます。とりあえずそこへ行ってみます。


(写真左)古い消えかかった道標には、不老山へは林道横の尾根を登るように、木の階段があります。
(写真右)右には金太郎のオブジェが付いた、新しい道標も有ります。やはり不老山はこの尾根を登り1.3qとあります。
この階段を上がった尾根への取り口には、ベンチがあり休憩所になっていました。


上がってみると、ベンチのほかにも手作りの案内板が幾つか設置されています。良くみるとベンチも手作りです。
どうやらこの辺りの山を愛するお二人(80代と70代)の手作りのようです。彩色の施された手の込んだ案内板です。
(この写真以外にも長期間に亘って多くの案内板や、巨大な説明板が設置されていました。)


10時35分。
30分の大休憩のあと、尾根通しに緩やかに登って行きます。


尾根の途中は植林が育ち、展望はききません。



10時49分。
尾根を上がっていくと、また、あの手作りの案内板がありました。
右手を見ると、樹林が切れて遠望がききます。


右手を見ると、富士山です!!
思わぬ富士山に大喜びです。得をした気分です。
ウ〜ン。やはり富士はいい。
「遠くで見る富士は最高」とY氏の言葉にうなずくのみです。


11時05分。
しばらく行くと、やや急な登りになり、登りつめたピークには分岐があります。
真っ直ぐ進むと金時公園への道で、不老山へは左へ200mの地点です。
(写真左)ここにも金太郎のオブジェが付いた道標です。
(写真右)例の手作りのベンチがあり、単独行の男性2名が休憩をしながら富士山を眺めています。
後方には手作りの案内板もありました。製作者は今も元気に暮らしているのか気になるところです。


やはりピークでベンチに座り眺める富士山はいいものです。
しばらく眺めていても飽きません。至福のひと時です。



遠くで車のエンジン音が響いてきます。
Y氏が富士スピードウェイから聞こえてくると言うので、良く見ると 富士山の左下の樹間から観覧席らしきものが見えます。
Y氏が持参した双眼鏡でみると、どうやら富士スピードウェイに間違いないようです。
(写真は12倍のズームで手ぶれして見難いです)


立ち去りがたいのですが、先へ進みます。
樹林に覆われた平坦な道を不老山山頂に向かって出発です。


不老山頂上

11時20分。
数分で不老山頂上に到着しました。
山頂は平坦な広場で、樹林で遠望はききません。


朽ち果てそうなベンチが2つあり、そこで昼食にしました。
ガスでお湯を沸かし麺類やお稲荷さんを食べて、しばし歓談です。
食後にはY氏持参のコーピーをドリップし、気持ちの良い青空の下で、ゆっくりとくつろぎました。
普段の単独行とは違った時間の使い方もいいものです。



12時20分。
1時間の昼食タイムの後、下山開始です。


落ち葉を踏みしめ乾いた平坦な尾根を下っていきます。
気持ちの良い山歩きです。


やがて、鹿避けの金網が現れ、金網沿いに進んでいきます。



12時45分。
(写真左)林道に出ました。この林道を横切り、その先にルートが続いています。
(写真右)ここの表示には番ヶ平とありますが、地図を見ると番ヶ平はもう少し先です。


登山道の脇にあちこちに咲いていた、スミレ
【スミレ科スミレ属多年草】
花期 3月下旬から4月


番ヶ平南下までは緩やかな下り道を下ります。


やがて杉の植林地の中をしばらく下ります。
これだけ綺麗に植林されていると、整然とした美しさを感じてしまいます。
幾何学的な空間を歩いているような不思議な世界です。


ジグザクに下り高度を下げていきます。
13時48分。下山口のバス停まで35分の道標。



樹林の間から茶畑が見えてきました。もう直ぐです。



14時18分。
茶畑にでました。
ここから棚沢キャンプ場の横を抜けてバス停へ向かいます。



茶畑の脇に梅の林があり、良く見ると小さな実がなっています。
食べる梅の実とは違うようですが、美味しそうに見えます。
(ちょっとピンボケです)


梅の林の下に、可憐な白い花が咲いていました。
これは野草ではないようです。


コース出口(入口)にあるコース案内図です。



バス停前の河内川に架かる吊橋です。この橋の直ぐ横には鉄の橋もありますが、雰囲気のあるこちらの吊橋をわたりました。
こちらは定員6名ですが、やはり思ったより揺れました。


棚沢キャンプ場バス停

14時33分。
棚沢キャンプ場バス停に到着しました。
ここから車を停めた丹沢湖畔までは、路線バスで向かいます。
西丹沢自然教室行きのバスで浅瀬入口で降り、そこから30分程度の舗装路歩きで駐車場に到着する予定です。
バスの時刻表を見ると、1時間に1本の割合で、次は14時58分です。周りには自販機もありませんので、道路端に座り バスを待ちます。暑くもなく、寒くもなく、無風状態で恵まれた天候です。


浅瀬入口バス停

15時23分。
数分遅れで来たバスに乗り、浅瀬入口バス停で下車しました。
この時間西丹沢自然教室へ向かう人はいないと思っていたら、満車状態で座れません。
乗客のほとんどの人がザックを足元に置いています。西丹沢自然教室近辺には宿泊施設はありません。 それともこの時間に山に入るのかな?と不思議な集団の人たちでした。
(写真は浅瀬入口のT字路。後ろ側にあるトンネル(落合隧道)を抜けて駐車場へ向かう)


落合隧道を抜け駐車場へ向かいます。



車の来ない道を歩いて駐車場へ向かいます。
前方に見えている橋は、駐車場手前の世附大橋です。


寺沢駐車場

15時44分。
車道歩き20分で到着しました。
今の季節は一年の中でも最高の季節です。そのような中、天気にも恵まれ気持ちの良い山歩きができました。
お疲れ様でした。
このあと、近くにある中川温泉のぶなの湯へ向かい、汗を流しさっぱりしたところで 帰路につきました。




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