石割山
いしわりやま

1,413m

富士山と山中湖が目の前に広がり、
遠くには南アルプスの山々が望める。
新雪で思わぬスノートレッキングを楽しむ。
 
エリア 箱根・富士 日程日帰り 日付2006.01.08 天候晴れ
同行者単独 TIME(休憩含む)3時間20分
コース 平野駐車場(9:05)→石割神社駐車場(9:20)→東屋(09:36)→石割神社(9:59)→石割山(10:22) →平尾峠(10:56)→平尾山(11:00)(休憩)(11:38)→平尾峠(11:44)→石割神社駐車場分岐(12:00)→林道合流(12:21)→平野駐車場(12:25)

カシミール5万分の1地形図より作成
【参考】国土地理院2万5000分の1=御正体



(注:雪のない時期の駐車場)登山道入口にある石割神社駐車場。
通常はここまで林道を入り駐車する。約20台の駐車スペースがある。
駐車場には綺麗な水洗トイレが併設されている。

駐車場案内

当初雪がなければ駐車する予定だった駐車場案内です。
138号線を旭丘を右折し4kmほどで平野交差点を右折し、413号に入り道志方面へ1kmほど進みます。
民家の数が増えてきたら注意していると、左手に舗装された道があり、入口に赤い鳥居が見えてきます(下の写真の鳥居です)。
ここを入り道なりに林道を進むと、程なく左側に石割神社駐車場に到着します。なお、林道はこの駐車場の先で止まりです(右の写真)。

今日は鳥居の脇を入ってすぐに雪道になっていました。この道は林道で車はあまり通りません。夏タイヤのため、このまま進むか思案です。 4年前に来たときの記憶では、この先は坂道はなかったような記憶がありますが、定かではありません。万一凍結していたら最悪です。
だいたいここまで来るのも必死の思いでした。東名御殿場インターを降りると、明らかに路面が凍っていたのです。 外気温はここまで車外温度計でマイナス5〜10℃。四駆に切り替えスリップしないよう慎重に運転しそのまま籠坂峠を越えてきたのです。 幸いにも道路に雪はなく、なんとか無事にここまで到着できました。しかし、ここからは雪道です。数年前圧雪状態の凍った道で 恐い思いをしたことがあるので、これ以上車で入るのはあきらめ、駐車場を探すことにしました。


旅館城山荘駐車場

鳥居から道志方面へ進んだ左手の2件目に旅館城山荘がありました。旅館の駐車場が広いので、ここへお願いしてみることにしました。 旅館の玄関で声をかけると、隣にある自宅建物からご主人らしき人と、ご家族の女性が出てこられたので、状況を説明し有料で駐車場を 利用させていただきたいと申し出ると、こころよく、道路を挟んだ前の駐車場に無料でいいから、止めてよいとのありがたい ご返事がありました。ご好意に甘えさせていただき、無料で駐車させていただきました。
旅館城山荘のご主人並びにご家族の方、ありがとうございました。

(上左:旅館城山荘入口)
(上右:413号線を挟んで前にある旅館駐車場)
(左:旅館駐車場から見た城山荘(右が旅館建物、左が自宅建物))

出発

9時05分
支度をして出発です。空は快晴、楽しい山行を暗示しているようです。富士山の眺めも期待できます。
鳥居の脇を過ぎでその先の林道はに雪道になります。
気温が低いようで、踏みしめて歩くとギュ、ギュと雪が鳴ります。まるでスキー場に来ているようです。 この林道を当初は駐車する予定であった石割山駐車場へ向かいます。


石割神社駐車場

9時20分
林道左にある雪で覆われた石割神社駐車場に到着しました。既に10台ほど車が停まっています。
ここは水洗トイレが設置されています。トイレで用を済ませている間にも、車が到着し何人もの人が楽しそうに 山登りの支度をしています。
手ごろな山歩きが楽しめるので人気があるようです。雪のない時期なら、スニーカーで十分なコースです。


登山道入口

登山道入口は駐車場を挟んで林道の反対側にあります。最近出来たような綺麗な木の橋を渡りその先に 石割神社の赤い鳥居があります。
ここが登山道の入口です。


9時24分
一直線に伸びている石の階段があります。ここを登って行きます。
下から見上げると大変なように見えますが、ゆっくり登っていけばまったく問題はありません。途中に休憩用のベンチもあります。 一番助かったのは、なぜか階段に雪が付いていないので、歩きやすく助かりました。


東屋のある休憩所

9時36分
階段の登りきったところに東屋がある休憩所に到着しました。一面雪で真っ白です。数人が休憩していました。
後ろを振り向くと、そこには大きな富士山が在ります(見えるというより、まさにそこに在るといった感じです)。 ここはどこを向いても富士山だらけです。
休憩はしないで、先へ進みます。


緩やかな斜面を上がっていきます。雪はありますが、気温が低く雪が溶けることはありません。
アイゼンも必要なく、雪を踏みしめ登っていきます。


石割神社

9時59分石割神社に到着しました。
神社の前には御神木がありました。
『桂(かつら)御神木のいわれ 石割大権現様が鎮座まします霊山・石割山の標高千三百メートルの高地に 自生するこの桂の巨樹は日本でもひじょうにめずらしく地元民から御神木として崇められている またこの 御神木の後ろにはお釜石という釜の形をした水の湧き出る石があり地元民山中湖村民の水の源であり百数十 キロメートルに及ぶ相模川の源流でありその上流の「桂川」の名前の由来と言われ古くは干ばつのさいは この場所で地元民により雨乞いの儀式が行われたとも伝わる』


『石割神社 この神社は、石割山の八合目に鎮座しむかしから古事記にある「天岩戸」伝説の 地といわれている神域であります。また、御神体の大岩が「石」の字に似て割れているので、 石割神社の名が付いたとも言われ、切り立った大岩には、高さ十五メートル、幅約六十センチメートル 、長さ約十五メートルほどの隙間があり、その間を三回通れば(時計周り)幸運が開けると言われています。 この岩の割れ目から滴り落ちる湧水は、眼病・皮膚病などに効く薬水として 伝承され、多くの崇敬者がそのご利益に浴しております。』



割れた石の隙間です。
説明によると60センチ程度ですが、通れそうもないので止めました。はまって身動きできなかったら 、いい恥さらしですね。


神社から先が山道らしくなります。
潅木が生い茂る中、枝を掴みながらあがるような場所もあります。
今日の中で唯一山登りといった感じです。山道は幅が狭く、よけることが出来ないので、 前の人の後をゆっくり上がって行きます。


石割山

10時24分。石割山頂上に到着です。
頂上は小高い広場のようになっており、前には何も遮ることのない、でっかい富士山が山中湖とともに在ります。 右手遠方には南アルプスの山々がくっきりと見えています。



広場には、十人以上の人が思い思いに景色を眺めています。そこへ次々来る人が感嘆の声を上げています。 確かに、ここへ来た人だけが見れる絶景です。
頂上は雪に覆われており、座るベンチなどありません。全員立ったままで、あそこが何でこっちが何だと絶景を 楽しんでいます。ここで気が付きました。山中湖が白く見えるのです(写真左)。通常湖面は黒く見えるものです。 ということは、湖面が凍っておりその上に雪が積もっている証拠です。
(自宅で新聞を見ると、1984年以来22年ぶりに全面結氷し、一部エリアは氷上も開放すると写真入りで記事になっていました)
気温はマイナス7,8度程度の感触です。風が無く、日が当っているのでさほど寒さは感じません。
しかし、座る場所もないので早々とこの先のもう一つのビューポイント平尾山へ向かいました。平尾山へはこの広場の 正面を富士山に向かって急坂を下るように向かいます。


石割山からの最初の下りはかなりの斜度です。雪が付いていますが、気温が低く土も凍っており、滑ることは ありません。登山道の右側に鹿柵の金網があるので、それにつかまって坂を下っていきます(下り斜面からの写真)。
正面に見えている低い山は大窪山と大平山でしょうか。



急坂を下ると平坦な尾根の道になります。カラマツやアカマツの林の中を、ギュ、ギュと雪を踏みしめ 進んでいきます。雪は10センチ程度で気温が低く締まっており、アイゼンなどいりません。
まるでスノーハイクに来たような感じです。楽しい尾根歩きでご機嫌です。

平尾峠

10時47分。平尾峠に到着です。
帰りはここを左手の平野方面へ降りますが、その前に、真っ直ぐ平尾山へ向かいます。
平尾山といっても、ここから標高差はほとんど無く、平坦な道を進みます。

平尾山

11時01分。平尾山に到着です。
目の前には、先ほどより大きな山中湖と富士山が正面に見えます。
最高のロケーションです。山中湖は全面結氷し、湖面が雪で白く見えます。


「白峰三山」(左から農鳥岳、間ノ岳、北岳)

ここでベンチに座って昼食です。温かいキムチラーメンとお稲荷さんを食べ、いつものゼリーを食後に食べ ゆっくりと休憩です。気温は時計に内臓された温度計でマイナス2℃ですが、風が無く日が当っているので かなり温かく感じます。


11時38分
40分近くの大休憩のあと、下山開始です。平尾山から今来た道を通って、平尾峠に向かいます。

平尾峠

11時44分。平尾峠に戻ってきました。
先ほどは正面からきましたが、ここを右の平野方面へ向かいます。


緩やかで、日の当る尾根を下っていきます。
右手には山中湖が見えます。氷の上に雪が積もり白く輝く山中湖です。


石割神社駐車場分岐

12時00分。
途中でY字路になり、左へ降る道が現れます。ここを左に入り、針葉樹の林の中を進むと、 朝の登山口の石割神社駐車場に出る道です。
当初の予定では石割神社まで車で来て、ここを通って帰る計画でしたが、今はこのまま真っ直ぐ 平野の集落に向かって尾根を下って行きます。

雪の尾根道をずんずん下っていきます。

しばらくすると家が現れてきました。別荘地のようです。
おしゃれな家がある別荘地の中を歩いていきます。

12時21分。 林道に出ました。ここは、下の道志道脇の赤い鳥居から少し登った場所です。
ここを右に下って行きます。(左:林道に出て振り返った場所)

12時23分。 413号(道志道)が見えて来ました。ここを左折すれば、城山荘です。お疲れ様でした
今回は思わぬ雪で、朝は面喰らいましたが、終わってみれば楽しい一日が過ごせました。
だれでも簡単に登れ、身近で富士山が堪能できるお勧めの山です。

全面結氷した山中湖


このあと、立ち寄り湯「紅富士の湯」へ向かいました。
途中の山中湖畔からの写真です。
1984年以来22年ぶりの全面結氷です。なかなか見れない景色に感嘆です。

立ち寄り湯


【紅富士の湯】山梨県南都留郡山中湖村山中
入浴料700円、10時〜21時、毎週火日定休日(7,8月、祝日を除く)、Pあり、0555-20-2700
山中湖畔沿いの138号線交差点明神前から富士吉田方面へ向かって直ぐにある。ここは平野にある石割の湯と姉妹温泉で、 地元の公営日帰り温泉だ。
かなり大きな温泉施設で駐車場も広い。入口脇に自販機があり、ここで入浴券700円を購入して中に入る。建物は非常に大きく、 中に入ると下駄箱に靴を入れ、ロビー受付で入浴券を出す。一階はお土産売り場や売店などがあり、お風呂は2階にある。 この手の施設で風呂場が2階にあるのは初めてだ。風呂もかなり広く、脱衣場から浴室に入るとあまりの大きさにちょっとビックリ する。内湯は3つあり、内一つはかなり大きい。洗い場も4列30個位あり、並ぶことは無く利用できる。最高なのは風呂の正面に 大きな富士山がデンと見えるのだ。そして露天風呂もかなりの広さだ。岩風呂と檜の風呂が二つあり、それぞれ数十人はいっぺんに 入れる大きさがある。とにかく富士山を見ながら、ゆっくり体が癒せる最高のロケーションだ。



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