茶臼岳・朝日岳
ちゃうすだけ ・ あさひだけ

1,915m ・ 1,896m

梅雨真っ盛り、下界は梅雨空、山頂はピーカン。
2年前はガスって撤退したが、今回はお釣りがくる天候に恵まれた。
標高は約2千m、プラスすばらしい山容にアルペン気分を満喫。
 
エリア 丹沢 日程日帰り 日付2005.7.3 天候晴れ
同行者単独 TIME(休憩含む)3時間23分
コース 那須ロープウエイ山麓駅(8:37)→茶臼岳(9:12)→峠ノ茶屋(9:56)→朝日岳(10:35)→峠ノ茶屋 (11:13)→登山口(11:46)→那須ロープウエイ山麓駅(12:00)

カシミール5万分の1地形図より作成
国土地理院2万5000分の1=



那須ロープウエイの山麓駅駅前と山麓駅手前に無料の駐車場がある。
満車のときは山麓駅を過ぎた先にも大きな無料駐車場がある。 山麓駅まで徒歩で5分程度戻るようになる。

駐車場

東北自動車道那須ICから那須街道を走り、那須高原有料道路(普通車360円)を経由し て那須ロープウエイの駐車場を目指す。那須ICから約20km。観光地にあるので、 駐車場は混雑するので、早朝には到着しておいたほうが良い。
登山道起点に県営駐車場が整備され、無料で利用できる。ロープウエイ山麓駅前に3ヶ所あり合計100台 駐車可能だ。さらにロープウエイ山麓駅より先の朝日岳登山口手前にある「峠の茶屋」の正面にも整備された 県営駐車場が無料で利用できる。ここは第一が120台、第二が34台駐車できる。

登山口

梅雨の真っ只中、那須湯元の辺りまではガスがかかり、小雨も少し降っている。
那須高原有料道路を進み、大丸を過ぎた辺りから、ガスは出ているが太陽の日差しを感じてきた。これは晴れるな。
那須ロープウエイの山麓駅駅に到着すると、晴れている。よし。今日は登れるぞ。
ここには2年前の夏にも来たが、そのときは天候が悪く、ガスで前が見えない状況であったので撤退した山だ。



8時15分。駐車場前の那須岳のロープウエイ山麓駅へ到着。
これからロープウエイで山頂駅へ向かう。




那須岳のロープウエイ山麓駅から山頂駅が良く見える(右は茶臼岳)。
空が真っ青だ。すばらしい天気になりそうだ。




中に入る。始発は8時30分であと10分ほど時間がある。
乗車券を自動販売機で購入する。片道650円を買う。帰りは峰ノ茶屋から尾根を下る予定だ。
参考に往復は1,100円。下り最終は16時25分。
しばらくお土産やを覗いて、列ができたのでそこに並ぶ。




お客さんは、麓での天気が悪いせいか30人ほどしかいないようだ。見た感じでは100人は優に乗れる新しくて立派な ロープウエイだ。
8時30分に出発。ほんの4分で標高差300mの山頂駅に到着する。
下を見ると、麓はガスで見えない。




ゴンドラの右手窓側から、茶臼岳の後に登る予定の朝日岳が良く見える。
結構高いな。





下車して建物を出ると、前に登山道が続いている。これを進む。
元気の良い親子が先頭を進んでいくのが見える。





靴紐を結わき直し、皆に続いて出発する。しばらく緩やかな砂の道を牛ヶ首方面に進むが、程なくして道なりに右に曲がったあとは砂と小石混じりの斜面を 茶臼岳まで登る。遮るものがないので上が良く見える。
砂混じりの小石の坂は靴が取られ登りにくい。皆スローペースで歩いていく。しばらく登っている間に、全員追い越し先頭に立っていた。





9時06分。火口壁上の道に出た。茶臼岳と峰ノ茶屋への分岐だ。ここは正面の茶臼岳を目指す。
足場は大きな岩がゴロゴロしており、黄色のペンキで矢印や丸印が記され、それをたどっていけば良いのだが、 これだけ印があっても霧が出たときには何も見えなくなりそうだ。コースは斜面全体どこでも歩け、 コースを外れても気が付かないかもしれない。


茶臼岳頂上


茶臼岳山頂手間の鳥居に到着。
途中の大岩の下から何ヶ所からも湯気が盛んに出ている。ロープウエイ乗り場の案内テレビで、手をかざさないようにと注意していたのを 思い出す。熱いか確認したくなる気持ちを抑えて先へ進む。





9時12分。茶臼岳山頂の那須山神社に到着。
本日の第1号だ(たぶん)。後ろはだいぶ離れてしまった。一人でゆっくり周りの景色を楽しむ。
火口側は霧(雲)が多く、本来ここからは火口が見えるのか見えない場所なのかわからないが、雲以外何も見えない。




(左)山頂神社から見た、左側の景色。
(右)火口正面側の景色。





早々に頂上の神社から今来た道を引き返し、先ほどの茶臼岳と峰ノ茶屋への分岐に戻る。
ここを峰ノ茶屋方面へ向かう。
後から来た数人の人とすれ違う。





2分ほどで出てきた、峰ノ茶屋への道標に従い右に折れるように下りのコースに進む。





大きな岩の間を目印の黄色いペンキをたどって下る。
まるで蟻になったような気分だ。蟻は餌までの道を仲間が記した匂いをたどって 進むというが、まるでその蟻のように黄色いペンキの岩をたどって進む。
一旦霧が出たら、このペンキの印が命綱になる。先人の苦労に感謝して進む。




下るコースは左手に茶臼岳の火口壁を見ながら下る。巨大な奇岩が目立つ。
周りは岩だけの荒涼とした景色が続く。木々の緑が何もない山を一人で歩いていると、 誰もいない宇宙の岩だけの星を歩いているような不思議な錯覚に襲われる。




しばらくすると左手に茶臼岳の火口から噴煙が出ているのが見えてくる。
正面には峰ノ茶屋も見えてきた。




9時47分。噴煙が眺められるビューポイントに到着。
広場になっていて、ベンチが置かれている。




火口から噴煙を上げる茶臼岳。霧の中に白いはっきりとした噴煙が見える。
噴煙は有毒ガスが含まれているので、火口を見るのはここが一番良い。







峰ノ茶屋

9時55分。峰ノ茶屋に到着。
茶屋といっても営業はしていない。今は立派な避難小屋だ。
写真奥の右手に見えるのがこれから向かう朝日岳だ。
帰りには一旦ここまで戻って、右の下山道、大丸方面へ下ることとなる。




中に入ってみる。誰もいない。
新しい小屋で中も明るく綺麗だ。
ベンチに帽子がポツンと残されていた。





ここは、地形の関係で非常に強い風が吹くことで有名だ。
当日は無風状態で想像することはできなかったが、帽子が飛ばされると言うような 生半可な風ではなく、人が飛ばされる場所だとか(嘘ではありません)。
特に晩秋から初春に多く想像を絶するほどすさまじいそうだ。





三斗小屋温泉に向かう登山道を見送り直進する。朝日岳登山の注意書きが書かれた看板を 過ぎ、いよいよ朝日岳へ向かう。
写真右奥の高い岩が朝日岳頂上だ。










岩稜づたいの細い登山道を登る。いくつかの大きな奇岩を越えて進む。





鎖場もあるが、慎重に進めば問題はない。





途中の岩場(剣ヶ峰)から朝日岳の頂上が見える。何人もの人影が手に取るように判る。
頂上に人が立っているのも望める。





岩場を左から巻いて登る。左は落ちたら何mか?





朝日ノ肩につながる稜線(西の稜線)が見えてきた。もう少しだ。





10時28分。朝日の肩に到着。ベンチがある広場だ。何人か休んでいる。
ザックだけが置いてあり人が見えない。頂上から数人が手ぶらで降りてくる。
ここにザックをデポして頂上に行ってきたようだ。ある意味感心させられる。
写真の先に見えているのが朝日岳頂上だ。




頂上を目指して登る。10分ほどの距離だ。



朝日岳


10時35分。朝日岳頂上に到着。
先人に習って、頂上に立ってみる(きっと下から見たら自分のシルエットが良く見えるだろうなと思いつつ)
前方には茶臼岳が大きく見える。




頂上でしばらく休息を兼ねて、眺望を楽しんだあと、先ほど通過した峰ノ茶屋を目指して下る。
頂上より、これから下る(登ってきた)尾根を望む。





(左)下りはほんの5分ほどで、朝日ノ肩に戻る。道標の先に見えている山が今いた朝日岳山頂
(右)朝日ノ肩からはコースを左に採り峰ノ茶屋を目指すが、ここ朝日ノ肩からそのまま尾根を行くと清水平方面だ。 何人もの小さなシルエットが尾根伝いにいくつも見える。





急登を下る。
下から登ってくる人が多くなったように感じる。良く見るとロープウエイで見た人たちが多い。 自分と同じコースをとっているようだ。こちらは単独で身軽な分、常に一歩先を進んでいるようだ。




剣ヶ峰を過ぎたあたり。
コースが細い線になってつながっている。何人もの人が登ってくるのが見える。





下山途中で振り返って見た朝日岳。
右の小さな頂が朝日岳。左の大きく見える岩山は剣ヶ峰。








峰ノ茶屋


11時13分。峰ノ茶屋に戻る。
先ほどは自分だけであったが、今は多くの人が沢山休んでいる。この時間になるとさすがに多くの人が上がってきているようだ。
正面には茶臼岳の火口から上がる噴煙が良く見える。
帰りはここを左の大丸方面へ下る。




ここからは緩やかな坂を峠ノ茶屋を経由し、ロープウエイの山麓駅までひたすらくだる。
下るといっても急坂はなく、散歩気分の下山道だ。





坂道を下っている途中で、振り返ってみた峰ノ茶屋(避難小屋)。
確かに茶臼岳と朝日岳の間の稜線にあり、風の通り道というのも納得できる。しかし、今日は無風の快晴。





左手真横には朝日岳。





さらにどんどん下る。
右手に茶臼岳の火口壁にそびえる大岩の奇岩が鬼の角のように望める。




11時31分。峰ノ茶屋から800m、峠ノ茶屋まで700mの地点。





程なく、県営駐車場への道標があり、ここからは整備された階段が始まる。















11時45分。赤い帽子をかぶった狛犬のいる登山口
(もう1頭はやはり赤い帽子をかぶって左の草むらの中に鎮座していた。昔は参道がもっと幅広くあったようだ。 しかし、下る途中に神社らしきものは無かったが)





11時50分。無人の登山指導センター前を通過しロープウエイ乗り場方面へ向かう。
センター前には登山届ポストがあった。



12時00分。ロープウエイ乗り場(山麓駅)前の駐車場に到着。
すでに駐車場は満車。この下に二つ駐車場があるが、そちらはまだガラガラであった。
今日は梅雨の晴れ間に恵まれ最高の山行ができた。身近な観光地ということもあり、シーズンには多くの人で賑わう 山であるが、麓では雨混じりの天候のため(とても信じられないが)、訪れる観光客も少なく、とても雰囲気の良い 整備されたコースを堪能でき大満足の一日であった。



立ち寄り湯

【ゆけむり館湯泉望】栃木県那須郡那須町湯元
入浴料750円、9時半から17時、水曜休(冬季休業)、Pあり、0287(76)2246
ロープウエイ山麓駅から、少し下った大丸温泉の大駐車場に面した日帰り入浴施設。石造りの大浴場と露天風呂ある。
大丸の大駐車場に面しており、入口の大きな「ゆ」の文字の暖簾が目印。食事処も併設されている。入口を入ると露天風呂は 左側にあり、右側はお土産売り場と食事処だ。2階も畳の大広間でゆっくり食事ができる。ここの特筆は予約制だがそば打ち 体験(2,000円)もできる。
入口で元気のよい気さくなお姉さんに750円払い、左にある靴箱に靴をいれ、風呂へ行く。入口からは想像できなかったが、大きな 施設だ。脱衣場も広く、一度に数十人は利用できる。当日は時間も早く、湯には先客が一人いたが自分と入れ替えに出て行き、 結局温泉の貸切になった。中に入ると、縦長の風呂場に左側に石造りの大きな湯船があり、右側に洗い場が並んでいる。表の ガラス戸から外に出れ、露天風呂がある。位置関係は写真の左隅に写っている植栽の裏が露天風呂であり、植栽を隔てて 大丸の大駐車場に接している。植栽の隙間から外が見える。
風呂は単純硫黄泉であり、硫黄の匂いが強いかと思ったが、匂いも無く、適温でとてもよい湯加減であった。
風呂からあがり、さっぱりしたところで食事処で蕎麦を頼み、ゆっくり休んでから帰路についた。


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