丹沢主稜縦走(2日目)
たんざわしゅりょうじゅうそう

蛭ヶ岳〜丹沢山〜三峰(西・中・東峰)〜宮ヶ瀬

二日目は大倉尾根を使わず、
以前から行ってみたかった、丹沢三峰を経由し、
宮ヶ瀬へ抜ける、超ロングコースを踏破。
 
エリア 丹沢 日程一泊二日 日付2005.06.13,14 天候曇りのち晴れ
同行者単独 TIME(休憩含む)7時間44分
コース 蛭ヶ岳(蛭ヶ岳山荘)(6:15)→鬼ヶ岩(6:47)→棚沢ノ頭(7:08)→不動ノ峰(7:27) →丹沢山(8:12)→太礼ノ頭(9:38)→円山木ノ頭(10:08)→本間ノ頭(10:44) →御殿森ノ頭(13:20)→三叉路(14:01)→本厚木行きバス停宮の平(14:08)→本厚木駅

一般的に丹沢主稜縦走とは、西丹沢から檜洞丸を経由し(つつじ新道利用が主)、丹沢最高峰の蛭ヶ岳へ登り、下りは丹沢山を 経由し、大倉尾根を下るコースを指す。が、今回は以前から行きたかった丹沢三峰(三つの頭の総称) を登り、宮ヶ瀬湖に抜ける丹沢山塊を東西に横断するロングコースを設定した。それも東西横断するならと、 入り口も西丹沢からさらに先へ進み林道終点の用木沢出会いから犬越路経由を選択した。


カシミール5万分の1地形図より作成
国土地理院2万5000分の1=大山、青野原


二日目宮ヶ瀬へ

朝4時過ぎに目が覚めたて、4時40分に起床。窓から外が見える。雨は降っていないようだ。東から明るくなっているのが分かる。 5時から朝食だ。これも前回と同様にインスタント味噌汁にご飯と梅干やタクアンのおかずだ。昨日の夕食でご飯の盛が多かったので 朝は少しにしてもらった。TVを付けてくれると、天気予報をやっていた。今日は雨は降りそうもないようだ。ラッキー。
管理人さんに昨夜、明日は三峰経由で宮ヶ瀬に出る旨を話してあったので、ご親切にあの辺りはヒルが出るので注意したほうが良 いよと言われた。なんでも少し前にヒルに食われたそうだ。まってましたとばかりに、ヒルについて一講釈、 そしてヤマビルファイターのスプレーを見せて、準備は万全ですとアピール。あと、忘れずに膝下ストッキングの着用を薦めた。 なんてったて、今回の山行で一番準備したのは、このヒル対策なのだから。なお、ヒルについて調査した結果は、 本HPの「丹沢メモ」に掲載してある。
その話の中で、小屋の犬(名はパル、メス、体重25sの大型犬、雑種、看板娘とか)が過去ヒルに食われた話が出て、話はパルの話題に なった。今年8歳なので、落ち着いた風貌だが、小さいときは人に付いていったり、又は単独で何処かに行ってしまう事があったそうだ。 ユーシン山荘の方からお宅のワンちゃんが居るよとか、10日間居なくなり、やせて帰ってきたとか、大倉で見たよとか、 随分丹沢を熟知しているような、楽しいお話を伺った。
日が射してきたので、出発することにした。外に出ると管理人さんとパルが送ってくれた。パルはうれしそうに山頂を元気良く走り回っている。 「お世話になりました、又よろしくお願いします」
(写真左)日が出てきた。雲海の向こうに富士山が薄っすら見える。頂上に雪はもうほとんどない。
(写真右)蛭ヶ岳山荘と今が満開のミツバツツジ。
 



丹沢山を目指して出発。快晴とはいかないが、雨が降っていないだけでも助かる。



斜面には今が盛りのミツバツツジが鮮やかに咲いている。



カラッと快晴とはいかない。晴れそうで晴れない。
霧の中、鬼ヶ岩の横に太陽が出ている。



6時47分。鎖場のある急登を上り鬼ヶ岩に到着。折角だから、角の間を無理してザックを背負ったまま通過してみた。








7時08分。笹原を下って棚沢ノ頭に到着。ユーシンへの分岐がある。



7時27分。不動ノ峰に到着。
ブナの林の中にミツバツツジの木が目立つ。



7時36分。東屋に到着。
前回来た時は、ここで百名山ツアーの団体と一緒になったのを思い出す。
今日はだれとも会わないようだ。



8時。いよいよ登りになる。これから丹沢山までの急登を進む。
今日は、昨日と違い気持ちに余裕があり、ゆったりと登る。

丹沢山

8時12分。丹沢山に到着。先客が一人写真を撮っている。
まだ、霧が晴れない。
百名山の表示があるが、本当の丹沢百名山は蛭ヶ岳だ。百名山の著者が丹沢山塊全体を指して百名山と記したのが、 いつのまにか、丹沢山そのものを指すようになってしまった。展望も含め、丹沢のNO.1は蛭に間違いない(私見です)。
みやま山荘は建て替えられ綺麗になった。外観や大きさは前と同じくらいに見える。小屋の横には立派なトイレ棟もある。
ここで、これからヒルの巣窟に向けて出発するための諸準備を休憩を兼ねて行う。
登山靴下の下に、膝下ハイソックスを履き、ヤマビルファイターをスパッツとシューズにまんべんなくスプレーする。 白い液が乾いて透明になるまで、休憩する。その間、デジカメのバッテリーも予備のものに交換する(大体一日でバッテリー上がりに なってしまうので、これも今回用意してきたもの)。そして、これからの下りの長丁場に備え、ストックを出す。この ストックも今回の山行を契機に用意したものだ。膝痛が前よりはだいぶ良くなったが、やはり今回は自信もなかったので、 ついにストックを試すこととした。従来からストックは嫌いと言ったきたが、そのインプレも兼ねて使ってみる。

8時48分。36分もの大休憩のあと、宮ヶ瀬に向かって出発する。ここから11kmだ。
しばらくは、緩やかな尾根道を気持ちよく歩いていく。
ストックの使い方をマスターしながら進んでいく。

9時23分。わずかな登りのあと、200mほど平坦なコブ状の尾根を進んだ。表示は無いが1375地点の瀬戸沢ノ頭と思われる。
ベンチもあるがここは先へ進む。
宮ヶ瀬まで9.8km。




新緑が清々しい、ブナ林のコースを進む。


三峰

9時38分。三峰の一つ、太礼ノ頭(西峰)に到着。
ベンチも無いコース上の空き地といった感じ。
ここまでは殆んどアップダウンらしいものは無い(昨日がハード過ぎた?)。







少し登りが出てきた。地形図をみると円山木ノ頭への登りだ。
昨日を思い出すと、ほんとに楽勝な登りに感ずる。



10時08分。二番目の峰の円山木ノ頭(中峰)に到着。




各頭からは下りになり、しばらく進むと次の頭への登りが始まる。




10時44分。途中に無名ノ頭を越え、次の丘を登ると本間ノ頭(東峰)に到着(三つ目の峰)。
宮ヶ瀬まで7.6km。


ここからは、結構キツイ下りをひたすら進む。
ストックの使い方も慣れ、結構いいじゃないかと感じる。
膝への負担が確実に減らせる。ストックが無いとかなりの段差を降りる場合、全ての体重が膝(片足)に かかるが、ストックで降りる先を突くことにより、かなりの加重をストックが受けて、膝への負担が少なくなる。
ウーム。これは使える。


12時16分。金冷シに到着。
ここまで途中尾根を巻くように緩やかな下りと結構キツイ尾根の下りをひたすら下ってきた。
地形図を見ながら降りてきたが、金冷シに着いてしまったということは、地図に載っている松小屋ノ頭を 知らずに通過してしまったようだ。多分、頭の下の巻き道を進んできたので気が付かなかったのだろう。
宮ヶ瀬まで4.8kmだ。結構あきてきたが、まだ半分ある。



この辺まで来ると、だいぶ緩やかな下り道になる。

(左)12時35分。突然まわりの樹木が杉林になった。しばらく進むと青宇治橋への分岐に到着した。
ここを鋭角に戻るように右へ下れば塩水橋の先の青宇治橋に出るようだ。
(右)2,3分進むと、高畑山への分岐(寄り道するように、ピークを超えるとまた今のコースへ合流する)が あったが、ここはそのまま進んだ。
宮ヶ瀬まで3.7km。



植林された木々の下をひたすら宮ヶ瀬を目指し進む。




12時59分。木々の切れ間から、右手前方に宮ヶ瀬湖が見えてきた。
宮ヶ瀬まで3.3km。



13時20分。御殿森ノ頭下を通過。
宮ヶ瀬まで2.2km。



13時25分と13時31分に、鹿柵を2つ越え、だいぶ緩やかになったコースを進む。




13時40分。あと20分。唯一時間表示の道標。



13時55分。T字路のようになっている地点に到着。右手宮ノ平バス停600mとある。宮ノ平バスは三叉路バス停の次の バス停だ。
左へのコースには表示が無い。太く踏み後もしっかりした道だ。地図をみると、宮ヶ瀬湖のバス始発地点に出ると 思われるが、距離は右手よりもう少しありそうなので、右手に進んだ。



13時59分。道路上に到着(秦野清川線)。向こうには宮ヶ瀬やまびこ大橋が見える。




14時01分。三叉路登山口。



道路に出て、左のバス停方向に進むとT字路の交差点に出た。三叉路バス停はどっちか悩んだが、本厚木方向 の右手に進んだ。道路の反対側には三叉路バス停があるが、こちら側には無く、しばらく進むと次のバス停である 宮ノ平バス停に着いてしまった。三叉路バス停は交差点を左のようであった。

14時08分。本厚木行きのバスは1時間に1本のみ。毎時52分発だ。あと40分ほどある。
バス停のベンチを占拠し、残った水筒の水でタオルを濡らし、顔と手足を拭く。靴下も交換。前にあるジュースの自販機で 喉を潤し、ストックを収納しザックの整理などしながらバスを待つ。そして来たバスに乗り帰路に付いた。
今回の誤算(良い誤算)は膝痛が出なかったこと。とにかく助かった。あと、二日目の下りでストックの有効性も 充分に感じた。
昨日は8時間のアップダウンで体力的にかなりキツイ中、なんとか登りきった。 そして今日は休憩を含んで7時間44分の行程だった。基本的には丹沢山からはひたすら下ってきた、長いコースだったが、 二日間予定通り行動できたのが最高の結果であった。


山行の記録へ


ホームへ戻る



このページに直接入られた方へ。
当ホームページはこちらです⇒ 晴れときどき山歩記 「丹沢を中心に車で行く、日帰り山歩きの記録」