谷川岳
たにがわだけ

1,977m

雲海に突然現れた、天空のイタダキ。
ダイナミックな山頂に立つ。
 
エリア 上信越 日程日帰り 日付2004.8.17 天候曇り時々晴れ
同行者単独 TIME(休憩含む)5時間30分
コース ロープウエー谷川土合口駅(8:00)→天神平(8:15)→熊穴沢避難小屋(8:45休憩10分含む)→天狗の溜まり場(9:34) →ざんげ岩(9:59)→肩の小屋(10:15)→トマの耳(10:23)→オキの耳(10:45)→熊穴沢避難小屋(12:25) →天神峠リフト(13:00)→天神峠ロープウエー駅(13:15)→ロープウエー谷川土合口駅(13:30)

カシミール5万分の1地形図より作成
国土地理院2万5000分の1=



国道291号 道の駅【水上町水紀行館】
群馬県利根郡水上町大字湯原1681番地1
0278-72-1425 休館日 毎月第2・4火曜日(駐車場・トイレは24h)
駐車場:普通車32台、大型車8台、身障者2台 トイレ:男18、女14、身障者2

P泊

今年の会社の夏休みは8月16日(月)から20日(金)まで。この休みを利用して谷川岳に向かうこととした。 8月はお盆の帰省で道路が混むので、お盆以降の16日月曜日の夕方、水上に向かって出発した。天気予報では 九州の沖に台風15号が発生し、その影響でこれから天気は下りになる。夏休みの前までは真夏日が連続40日続くなど 天気の良い日が続いていたのに、これから悪くなるなんて、ついていない。
16日の夜8時前に土合駅前に到着した。駅前だからもう少しにぎやかかと思ったが、人家も無く山の中で何も無い。真っ暗だ。 ここでP泊するのは不安があるので、ここから道沿いに少し戻った道の駅水上町水上紀行館でP泊することとした。 道の駅に到着するが、駐車場はかなり広いがここも車がいない。しかし、道の駅の建物には電灯が点いており、自販機や トイレがあるので、こちらの方が寂しくない。結局、夜中に2台来て計3台がここで夜を明かした。
翌日は5時に起る。ラジオを点けるとオリンピック体操男子団体が劇的な逆転金メダルを獲得したと、報じていた。

駐車場

7時、ロープウエー土合駅に到着。6階建ての駐車場だ。坂を下りて一階入口に行くが、係りの人はまだ来ていない。 駐車料金は今の時期は一日500円。入り口に料金は帰りにお支払いくださいと紙が出ている。中に入ると既に何台かの車が 止まっている。朝来たのかそれともP泊しているのか。ここの駐車場は、きれいな水洗トイレもあり、自販機も有りこちらで もP泊ができたかもしれない。支度を整え8時から運転されるロープウエー乗り場に向かうために、エレベータで6階へ行く。 6階が地上なのだ。そこから2,3分先の乗り場に着く。

ロープウェイ

7時45分乗り場に到着。すでに10人程の人が始発を待っている。

始発は8時からなので切符売り場で、しばし待つ。
谷川土合口駅から谷川天神平駅往復1,900円の切符を買う。

  
(左)8人乗りロープウエーに6人乗車で、谷川天神平駅へ向かう。3人のパーティと単独行が自分を入れて3人だ。そのうち一人は 30歳くらいの女性だった。この後、縁があったのか要所要所でこの女性とは一緒になった。
(右)右に新しいロープウエーの新設工事中。次に来るときは今のロープウエーは無いだろうな。
天気はまあまか

  
(左)10分程で天神平駅に到着。
(右)8時17分。駅を出たら右手の登山口から谷川岳を目指す。ここからコースが始まる。


  
(左)コース始めの様子
(右)高山植物の中のなだらかなコースを進む。


8時31分。天神峠から下ってくる合流地点
帰りはここを右に進み、天神峠からリフトに乗って天神平駅に戻る計画だ。
真っ直ぐ谷川岳山頂を目指す。


途中にある岩場。鎖場も出てくる。まだまだ楽なコースだ。丹沢の方がハードだ。
天気は曇っていたり、陽が射したりはっきりしない。

30分ほどで、熊穴沢避難小屋に到着。小屋の外で最初の休憩を取っていると、雨が降ってきた。誰もいない小屋に雨宿りで入る。 空はいつの間にか雲で覆われている。しばらく待つがやみそうに無い。いつの間にか小屋は10数人で一杯の状態だ。全員雨具を出して 支度をしている。いつの間にか彼女もその中にいた。
8時49分、雨具を着て、一番初めから居る自分が最初に出発した。(右は小屋の横の道標)


楽な道は小屋までで、ここからは鎖場や岩場の急登を登っていく。雨はいつの間にか小降りになってきた。
そばを歩いていた男性二人が、これが山の天気だと話しているのが聞こえた。


9時19分。しばらく登って、後ろを振り返ると、先ほど休憩した熊穴沢避難小屋の屋根が見える。



どうやら雨は上がったが、モヤが出てきた。


  
(左)9時34分。天狗の溜まり場という大岩の右をまいて進む。
ここで携帯が2回ほど鳴って切れた。ワン切か。 (右)この岩を過ぎると尾根歩きになる。


草原の尾根。これから歩くコースが見える。



谷川岳方面。すっきりしない空、頂を目指して進む。


  

左:オタカラコウ 中:ヨツバヒヨドリ? 右:オヤマリンドウ

9時59分。ざんげ岩。ここでまた携帯が鳴り、取り出して見ると非通知だ。ピンときた。会社からだ。(会社は非通知扱いなのだ、 いまどき非常識だと思うが、逆に非通知は会社くらいなので直ぐ判る)その時彼女が追い抜いていった。こんな場所でも 携帯が良く入るのですね。と初めて挨拶した。
自分はこのざんげ岩の上で仕事の電話を10分位する。別にざんげするようなことはしていないが。この間多くの人に抜かれた。 こんな山の中で長電話していると思われているのだろうな。確かに標高2000mで仕事はないだろうと自嘲気味に笑ってみる。


途中から岩場の階段になり、これを登る。



10時15分。肩の小屋横の西黒尾根への分岐



(左)肩の小屋の横。ここで右の尾根を登れば谷川岳頂上だ。
(右)肩の小屋全景。彼女が小屋の横で休憩していた。お先にと声を掛け先に進む。


山頂へのアプローチ
もう直ぐだ。


10時23分。1963mのトマの耳に到着
ガスっている。周りは見えない。先にいた男性に写真を撮ってもらう。
頂上の横で、本日最初の簡単な食事(パン)を食べ、しばらく休憩していると 彼女も来た。
頂上は狭いので、早々にオキの耳へ向かう。


オキの耳を目指すが、頂上は見えない。
トマの耳とオキの耳の間の尾根。
ここは沢山の高山植物が花を咲かせている。風が強く、花が揺れてピントを合わせるのに時間がかかる。
しばらく写真を撮っている間に、彼女に抜かれた。
下の写真はこの尾根で咲いていた花々。



左:オオヤマリンドウ 右:タムラソウ



右:シモツケソウ


しばらく進むと、これから向かうオキの耳が見えた。
人影も数人確認できる。


10時45分。オキの耳に到着。
ガスったり、一瞬視界が開けたりする。
先ほど見えた人影は下山し、誰もいないと思っていたら、彼女が一人いた。 ガスが晴れる一瞬を待って写真を撮っていた。すると彼女がシャッターを押して欲しいと いうので、頂上の道標で彼女のカメラで写真を撮った。あれ、デジカメじゃないのか。


オキの耳から見たトマの耳。
今いた、トマの耳から風に乗って、歓声と悲鳴が聞こえてきた。一瞬ガスがはれ、視界が開けたのだ。 見るとまるでトマの耳は、空中に浮いているような場所だった。さっき写真を撮ってもらい、食事をしていた場所が どのようなところか理解できた。知らないとは何と幸せなことか。恐ろしや。
まるで天空の城ラピュタだ。


10時52分。しばらく、シャッターチャンスを待っていたが、風が強く体も冷えてきたので下山を開始した。 オキの耳からトマの耳へ戻る稜線



一の倉沢方面



オキの耳、トマの耳の間の稜線から見た景色
トマの耳に戻り、岩場の急登を下る。遠く後方に彼女も下山しているのがチラッと見えた。
まもなく肩の小屋に着く。小屋の横にトイレが二つある。チップ制で100円とある。ここで用を足し、 100円をジュラルミンでできたポストのような入金箱にいれる。チャリンと軽い音が返ってくるかと 思ったが、意に反しかなりの硬貨が入っている音が返ってきた。
なぜか、彼女はもう見えなかった。こちらには戻らず、西黒尾根を下ったのかもしれない。かなりの健脚だ。


ピストンで同じ道を戻る。 これから里に降りて赤トンボ



12時25分。熊穴沢避難小屋に到着。帰りは休憩なしで先へ進む。



天神峠からの合流地点に到着。
予定通り、帰りはここを右に入り、天神峠を目指す。


ここを登っていく。
思ったより急登で、こちらに回ったことを少し後悔したほどだ。


12時52分。リフト下に出た
リフト乗り場に近づくと多くの観光客がいる。一般の観光客はリフトを使ってここまで来るのだ。 自分のような山行スタイルの人はいない。全員軽装だ。恥ずかしい思い出リフト乗り場へ向かう。 上まで行って来たのか、何時間かかるのか、などど何人ものおじさん、おばさんに聞かれる。


登りは2時間半くらいで往復で4時間半だと答えると、すごいですねという言葉が返ってきた。 丹沢山塊の方がきついよと心の中でつぶやく。 しばらく行くと天神峠のリフトが見える



13時00分。天神峠から400円払って天神平のロープウエー駅に向かう。それも下りだ。
行きに乗ったほうが良かったかな。コース選択ミスだな。


13時15分。観光客で帰りのロープウエイは一杯。



一路土合駅へ。
駐車場の6階から1階へ降り、朝払えなかった料金500円を払い、駐車場を出る。係りの人は親切な人だった。
この後、来るときに決めていた立寄り湯の湯テルメ・谷川へ向かう。車で20分ほどだ。


温泉

【湯テルメ・谷川】群馬県水上町谷川
入浴料2時間500円、9時(1月〜3月は10時)〜20時30分、第3木曜定休、Pあり、0278(72)2619
水上インターから6km、水上駅から車5分
人気の水上町営館で露天風呂と3つの源泉が楽しめ、谷間の風景と落葉樹も自慢の一つ。

町営の良い温泉だ。木々の中の露天風呂も広く、自然の中に溶け込んで非常に良い雰囲気だ。 室内の湯船も3つある。さっぱりしたところで、これから向かう八方尾根への道順を考えてロビーに ロビーに向かうと、なんと彼女がいる。いま来たようだ。あらっとお互い声をあげた。彼女があの後、 一の倉沢方面へ少し行ってきたと言い、女湯の入口に消えていった。名前ぐらい聞けばよかったな。 でも、山の雑誌で、女性の単独行を見るとやたらに声を掛けてくる男が一番いやだという文書を思い出し、 一日何回もすれちがったが声を掛けることはしなかった。自分も逆の立場ならいやであろう。 さあ、これから次の目標の八方尾根に向かって出発だ。カーナビで見ると5時間ほどかかりそうだ。 どうせ時間はいくらでもあるさ。


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