仏果山、高取山、宮ケ瀬湖
ぶっかさん、たかとりやま、みやがせこ

747.1m、705.7m

冬晴れの空のしたスカイツリが望める素晴らしい景観と
白い雪と黒い山肌が山水画のように美しい丹沢山塊を眺望しながら
静かな山歩きを堪能した一日。   

  
エリア 東丹沢 日程日帰り 日付2011年1月30日 天候晴れ
同行者単独 TIME(昼食39分、宮ケ瀬ダム見学10分含む)5時間03分
コース 愛川ふれあいの村第二駐車場(8:25)→仏果山(10:02)→高取山(10:44)昼食(11:23) →宮ケ瀬ダム(12:24)見学(12:35)→愛川ふれあいの村第二駐車場(13:28)

カシミール5万分の1地形図より作成
国土地理院2万5000分の1=青野原、上溝



東京スカイツリー遠望
 今回は、半原にある愛川ふれあいの村の第二駐車場から仏果山を目指し、高取山を経由 し宮ケ瀬湖畔の宮ケ瀬ダムに向かいました。そもそも宮ケ瀬湖は2001年宮ケ瀬ダムの完成 より生まれた人造湖です。宮ケ瀬ダムは計画発表の1971年から29年後の2000年12月に竣工 し堤高は156m、堤頂長400mと関東屈指の大ダムです。横浜からも近くロケーションがよい ことから観光スポットにもなっています。丹沢を歩くようになり10年ちょっとですが、当 時はまだ建設中でもあり、エアリア(山と高原地図:昭文社)では今回訪れた高取山から 宮ケ瀬ダムに到るルートは破線で示され未整備でした。既にダムが完成し10年が経過して おり最新のエアリアではしっかりとしたルートが記載されているなど、いつかは訪れたい と前から思っていたルートです。
 前回仏果山、高取山を訪れたのは奇しくも3年前の同じ日の1月30日でした。そのときは 今回より雪があり、仏果山から高取山までは軽アイゼンを付けくるぶしまでの雪のルート を歩いたことを思い出します。今年の冬は特に寒く、今週は寒波により日本海側は大雪で 多方面にわたり生活に影響が出ているなど毎日のように報じられています。今回万一に備 え軽アイゼンの他に6本爪(アイゼン)とストックを持参しましたが、訪れた日は降雪がな かったこともあり、軽アイゼンのみザックに入れ出発しました。
 この仏果山、高取山のルートは高度差や距離が手ごろで誰にでも歩きやすく、また整備 も行き届いており、そのうえ随所にわたって景観が素晴らしいことからもお薦めのルート です。仏果山から高取山に進んで左手は宮ケ瀬湖と丹沢山塊の山並み、反対側には広い関東 平野と東京、横浜のビル群が望めます。そんな中今回の発見は、建設中の東京スカイツリー がハッキリと見られたことです。ここからはスカイツリーの周りに高い建物がないことも あり、その姿はひときわ高く目立っていました。澄み渡った冬空のもと素晴らしい眺めと、 気温は低くても暖かい冬の日差しを全身に浴び、大いにリフレッシュした一日でした。



駐車場

東名高速の厚木ICから国道129号線に出て、国道246号線と合流し、 そのまま北上します。交差点「市立病院前」交差点を左折し、国道412号線 を「半原」方面へ進行します。トンネルを過ぎた先の「半原小学校入口」の 交差点を直進し、3つ目の信号を左折します。その先のT字路を左折し、 道なりに進んだ右側にある運動グランド横にある愛川ふれあいの村の第二駐車場です。
未舗装ですが区割りがされた広い駐車場です。50台程度駐車可能です。無料、トイレ、水場は ありません。前のサッカー場が4面あるグランド利用者の駐車場のようです。




出発

8時25分。
支度を整え、出発です。
駐車所を出て、舗装道路を右へ緩やかな斜面を上がって行きます。





8時33分。スタートから8分。
舗装路を道なりに進みます。
しばらくすると、仏果山へ向かう分岐があります。
直進すれば高取山ですが、ここを左折し仏果山へ向かいます。




上の写真マルの拡大です。
(左折し)仏果山まで90分
(直進し)高取山90分〜仏果山140分





左折し坂道を下って行きます。





坂を下った先はT字路になっています。
ここは仏果山への道標に従い、右折して林道宮沢線を先へ進みます。





数分で前方から車の音が聞こえてきました。
頭上を県道514号線が通っています。
林道はこの先で行き止まりです。左に仏果山への登山口があります。





仏果山登山口

8時41分。スタートから16分。
行き止まりの林道左手にある階段を上がって行きます。
道標には左仏果山とあります。





階段を上がった先を道標に従い登山道に入っていきます。
仏果山2.0km
半原越4.4km とあります。




ここから登山道です。整備された登山道を上がっていきます。





鹿柵を幾つか越え、緩やかな登山道を進みます。





9時11分。スタートから46分。
林道に出ました。2万5千図の413ポイントです。
ここを渡り先にある階段を使って登山道を進みます。




上の林道を渡った先から振り返って撮った写真です。
木々の間から出てきて、右手の階段を上がります。
この辺りから先の陽の当らない場所には雪が少し残っています。




9時24分。スタートから59分。
仏果山1.1kmの道標です。
このルートは急登や岩場もなく非常に歩きやすいルートです。
初心者にもお薦めのルートです。




日蔭の山道には雪が残っています。
コチコチに凍ったアイスバーンでは無く、サクサクして非常に歩きやすい雪です。





冬枯れの木々の枝間から仏果山が見えてきました。





仏果山です。





仏果山への尾根道を進みます。
歩くところだけ何故か雪があります。




仏果山

10時02分。スタートから1時間37分。
仏果山に到着です。
ここには、高取山と同じような展望台があります。










仏果山のいわれ
この山は、室町時代のはじめ清川村煤ケ谷にある正住寺(臨済宗鎌倉建長寺派)を 開山した天鑑存円上人(仏果禅師)が、座禅修行した山といわれている。 天鑑存円上人が座禅をしたという座禅石は、いつの頃か煤ケ谷側の仏果沢に落下して しまった。こうした由来から、この山を「仏果山」と呼ぶようになったという。 (現在この座禅石は下の採石場わきにある。) また、この山は昔、煤ケ谷の人々は南麓と呼び、半原越え(半原峠)から仏果山 周辺までを南山と呼んだ。津久井町長竹・韮尾根などでは半原藤と呼んでいた。環境庁・神奈川県




山頂はベンチが置かれ、ちょっとした広さがあり、シーズンには座ることができないくらい 混みます。
今日は3組程度の人が思い思いにベンチや展望台のコンクリートで休んでいました。
ここから東側は東京都心方面の眺望が素晴らしく、冬晴れの快晴の中スカイツリーや高層ビル群が 良く望めました。




3年前に訪れた時は、高取山の展望台に登り、この仏果山の展望台は素通りしましたので、
今回はこちらの展望台に上がってみました。
やはり冬は空気が澄んで、景色は最高です。




10時09分。山頂での7分間滞在の後、高取山に向かいました。
高取山1.3kmとあります。




山頂から直ぐの下りは一部急斜面がありますが、
あとは静かな尾根道を歩いて高取山へ向かいます。










空気は冷たいが、最高に気持ちの良い尾根歩きです。




宮ケ瀬越

10時30分。スタートから2時間05分。
仏果山から0.7km、高取山まで0.5kmです。





春から先は、ヤマビルを考えると来たくない山の有力候補です。









出ました!!
自分の中では珍百景の一つ、0.05km表示(50m)
表示など無くとも、目の前が高取山山頂とだれでも分かります。
超目立つ展望台もあります。




高取山

10時44分。スタートから2時間19分。
高取山に到着です。





到着した時は誰もいませんでしたが、すぐに何組かのパーティが来て 山頂のベンチは埋まってしまいました。
ここ高取山の山頂は仏果山と間違うほど、地形や景色が良く似ています。




ここで昼食です。今日初めて腰を降ろしました。
冬場のごちそうは毎回カップ麺ですが、やはり山で食べると最高です。 眺望も最高です。
気温はプロトレックで1.2℃です。 ベンチのある場所は山頂のある尾根道から数メートル 斜面を下った所にあり、風が当たりません。 陽があたりポカポカして最高の場所です。
自分がベンチに座ってしばらくすると、隣のベンチに黒い大型犬を連れた若い女性 が来ました。やはりここで昼食のようです。他の登山者が来るとほとんどの人が 声を掛けていました。「あら、ワンちゃんも来たのね」「偉いわね」「足冷たくないの」



11時23分。スタートから2時間58分。
39分の大休憩のあと、今日の最終目的地である宮ケ瀬ダムに向かいます。
道標には宮ケ瀬ダムサイト2.1kmとあります。





高取山までは何人かの人とすれちがいましたが、
高取山からは誰とも会わない静かな山歩きです。





高取山から宮ケ瀬ダムへの尾根道は緩やかな非常に歩きやすいルートです。
高取山からこちらはあまり人が入らないようです。
ルートは長年にわたって踏み固められた様子は感じません。
左手下方には宮ケ瀬湖が望めるようになってきます。




11時50分。スタートから3時間25分。高取山から27分。 しばらくすると前方が開け眼前に宮ケ瀬ダムが一望できる場所に出ました。
地図を見ると尾根の途中にある小ピークで標高500m地点です。
頭上を送電線が通っており、現在地把握には最適な場所です。
ここから尾根は右へ緩やかにカーブして下って行きます。









崖っぷちのような宮ケ瀬ダムが真下に見える場所に出ました。
ベンチが置かれ、ちょっとした広場になっています。
緩やかな尾根道はここで終了です。
前方左に手作りの道標があり、宮ケ瀬ダムへは
道標のさきにある階段を下って行きます。




宮ケ瀬湖面を目指してつづら折りの階段をひたすら下って行きます。




うーん。なかなか長い階段です。
どうやら一気に湖畔まで下って行くようです。




まだ、まだ続きます。
ちょっとうんざりです。




ひたすら階段を下ること14分間。
やっと宮ケ瀬湖畔に着きました。





宮ケ瀬湖畔は人がいません。
湖畔沿いの駐車場には車が停まっていますが、観光客らしき人は見えません。





今日は真冬ではありますが、日曜日です。
観光客がそこそこいるものと思っていましたので、ちょっと違和感があります。
写真右は駐車場から見たダム堤の上の広場です。




駐車場広場から振り返って撮った写真です。
頂上は見えませんがこの崖といいますか、斜面をひたすら階段で下ってきました。
地図を見ると標高差150mです。





宮ケ瀬湖・ダム

12時24分。スタートから3時間59分。
宮ケ瀬湖・ダムに到着です。





ダム堤の中央です。
堤頂長は400mあり、やはりでかい。





ダム堤の右側です。
堤高は156mです。





ダムの下に降りるにはエレベータと
有料(片道200円、往復300円)のインクラインという乗り物があります。
是非このインクラインに乗りたいと思っていました。
さっそく乗り場に行くと、12月1日から2月末の冬季の土日は
1日4本の運行です(10:30、12:10、13:15、15:45)。
次は13時15分で、あと50分もあります。今回はあきらめ無料のエレベータを利用することにしました。




インクラインの写真です。
ダム堤の横に設置されたケーブルカーのような乗り物です。
工事中はダンプトラックを搭載し、現在はダムの外部点検施設として、
また、ダムの体験学習に活躍しているようです。
写真右:乗り場に停車しているインクライン。
写真左:ダム横の斜面に取り付けらた軌道です。




無料のエレベータ乗り場に向かいます。
写真右の四角い建物がダム堤に設置されているエレベータ乗り場です。





ダム堤の中央から放水口を見降ろした写真です。
迫力あります。
エレベータはこの放水口の右側のダムの中にあり、
下に見える建物がエレベータの降り場です。




エレベータ内部。ダム堤は1階で290m、降り場はB3で170.25mです。
右上にはダムのどの位置にエレベータがいるか表示されます。





下に着きました。
エレベータ乗り場から出たところです。
右のコンクリートがダムの堤斜面です。
その左に見える斜めに真っすぐ上に伸びている構造物が インクラインの軌道です。




宮ケ瀬ダム全景です。
ダム堤上部の構造物の左がエレベータ乗り場です。右は展望台です。
左下の建物がエレベータ乗り場とインクライン乗り場です。




12時47分。スタートから4時間22分。
宮ケ瀬ダム見学23分です。
この橋を渡ると、あいかわ公園脇を抜け国道412号に出て愛川橋を渡り駐車場を目指します。




間もなくすると左手にあいかわ公園の施設が見えてきます。
左に見送り先へ進みます。




あいかわ公園入口の車止めゲートを抜け、国道412号を目指します。
ここで、前から黒い大型犬を連れた若い女性とすれちがいました。
「こんにちは」と挨拶しましたが、高取山山頂で見かけた大型犬と女性です。
自分とは反対周りで、高取山から愛川大橋を経由して来たようで、
そのままあいかわ公園へ向かって行きました。




500mほど民家がある道を抜けると、国道412号に出ます。





角にあるローソン前を右に折れ、国道412号を愛川大橋を渡り進みます。





10分ほど国道412号を進むと、右愛川ふれあいの森の案内板がある交差点を右折します。





すぐに道はT字路に出ます。朝に駐車場へ向かった道です。





このT字路は道標に従い左折し、愛川ふれあいの村第二駐車場へ向かいます。
「高取山・仏果山ハイキングコース←」




この先右手に愛川ふれあいの村第二駐車場があります。
この右手は広いグランドです。




愛川ふれあいの村第二駐車場です。





愛川ふれあいの村第二駐車場

13時28分。スタートから5時間03分。
愛川ふれあいの村第二駐車場に戻ってきました。
気温は低かったが、風もなく日差しがありコンディションに恵まれた1日でした。
お疲れ様でした。




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