姫次(青根)
ひめつぎ(あおね)

1,433m

今年の山の春は遅いようです。
春の山野草を期待して訪れましたが、
花の時期はもう少し先のようでした。

 
エリア 北丹沢 日程日帰り 日付2010.05.14 天候曇り
同行者単独 TIME(食事休憩42分含む)5時間09分
コース 林道脇駐車スペース(9:08)→ 届出ポスト(9:19) → 林道終点駐車スペース(9:32) → 丹沢主脈(東海自然歩道)(10:42)  → 黍殻避難小屋(10:48) → 八丁坂ノ頭(11:20) → 姫次(11:51)(食事休憩)(12:33) → 八丁坂ノ頭(12:53) → 届出ポスト(14:13) → 林道脇駐車スペース(14:17)

カシミール5万分の1地形図より作成
【参考】国土地理院2万5000分の1=大室山、青野原



今年の山の春は遅いようです。春の山野草を期待して訪れましたが、山はまだ春が訪れたばかりで、 花の時期はもう少し先のようでした。今回は青根から八丁坂ノ頭経由で姫次を訪れました。地図を みると青根から丹沢主脈(東海自然歩道)まで、ほぼ並行して2つのルートがあります。一つは 釜立沢沿いに黍殻避難小屋脇に出るルートと、もう一つは八丁坂ノ頭へ出るルートです。今回は 青根から左寄りの釜立沢沿いのルートから東海自然歩道で姫次を訪れ、復路は姫次から途中まで 同じルートで八丁坂ノ頭に戻り、そこから展望の効かない尾根を下り青根に戻る周回ルートです。 事前に調べると釜立沢沿いのルートは、かなり先まで林道(釜立林道)が通っており、ゲートの前に車3台 の駐車スペースがあります。今回は全くと言っていいほど花はありませんでした。 当日は曇天で気温も低く姫次では8.1℃(プロトレックの温度計)と若干寒く感じられ、 さらに袖平山まで足を延ばそうかと考えましたが、今日の様子では花は期待はできず、曇りのため 景色ももう一つなので当初の計画通り姫次から帰途につきました。
今回花にこだわったのは、先日、本HPに山野草のコーナー を新たに追加しました。これは今まで 歩いてきた中で、山道の脇に咲いていた花をデジカメで適当に(まさに適当に)撮っていたものを、 新コーナーとして整理し掲載したものです。元々はHPに載せるつもりなど全くなく、 ああ綺麗だな、可愛いなとの思いから、行きすがらにちょこちょこ撮っていたものです。 これをいざHPに載せてみると、あまりにもいい加減な写真で(花は横から撮るものを上から撮ったり、 特徴が判るように葉も撮るなどせず)名前を調べるのが一苦労です。未だに名前の判らないものが いくつかありますが、そんな花のコーナーに、一つでも新たな花が加えられたらいいなとの思いが ありましたが、結果は新しい花との遭遇はありませんでした。 今年の天候の様子では花の時期はもう少し先のようです。




駐車スペースは釜立沢に沿って走る、釜立林道終点に3台駐車可能です。
この先右側にゲートがあります。
舗装されていますが、区画割りはありません。トイレ、水、自販機はありません。

釜立林道終点の駐車スペース

国道413号線(道志みち)を青山交差点から山中湖方面へ進みます。途中、夫婦園(めおとえん)キャンプ場 の看板を過ぎ、さらに道なりに3キロ程進んで「みやざとしんばし」の橋の手前を左折し、旧道へ入ります。 左折したらすぐ先の二股を左へ進み、集落の中を進みます。消防署を左に見送り、「からさわばし」を渡り、青根中学の 横を抜け、坂道を上がって行きます。途中二股を表示に従い、登山道、釜立林道の表示に従い右へ進みます。 村落が終わると林道へと入っていきます。林道を3キロ程進んだ道路右脇に3台ほど停められる駐車スペースに 到着します。その先は右へ大きく曲りゲートで行き止まりです。



上で紹介した駐車スペースに車を停めて、そのまま林道を経て登山道を黍殻山まで登っても良かったのですが、 今回は、周回ルートを組んでおり、復路(帰り)はこの駐車スペースの下側に出てくることになります。 往路(行き)で楽をするため上の方へ車を停めると結局戻って来たときに、駐車スペースまで登り返すことに なるので、今回実際に車を停めたのは、紹介した駐車スペースの700m程手前の復路合流地点にある 登山届出ポスト付近の路肩スペースに停めました。(上の地図参照)


駐車スペースまで(主なポイント)

国道413号線(道志みち)の「みやざとしんばし」手前を左折します。
写真手前を左へ入ります。



「からさわばし」では、案内のある青根中学方面へ



二股に立つ「登山道」「釜立林道」右への案内
ここは、案内に従い右方向へ。


神之川林道右折の案内。
ここは、行き止まりの表示のある左方面へ。


集落が終わると、ゲートがあります。
そのまま林道へ直進です。


釜立林道。(帰りに撮った写真です)
写真では判りませんが、ちょっと荒れた路面です。



釜立林道に入って間もなくあった道標。



登山ポスト手前の路肩スペースに駐車しました。
帰りやすく下を向いて駐車しました。

最初に紹介した林道終点の駐車スペースは、ここから700m程先にあります。


出発

9時19分。
車を停めた少し先にある登山届出ポストです。
支度を整えいよいよ出発です。
道標に従い林道をそのまま、八丁坂ノ頭方面へ向かいますが、
(写真右拡大)道標を良く見ると、時計の針で11時方向にも八丁坂ノ頭方面とあります。
実はここは、上の地図にあるように帰りに八丁坂ノ頭から小屋戸沢沿いの尾根を下ってくると、 この場所で合流するのです。


9時32分。スタートから13分。
林道を13分程登ると、右手に駐車スペースがあります。
既に紹介したように、ここが一般車が入れる林道終点の駐車スペースです。



駐車スペースのすぐ先にはゲートがあります。
ゲート右脇を抜け先へ進みます。



9時48分。スタートから29分。
ゲートから14分で林道の終点に到着しました。



ここからは、右の斜面を上がり本格的な山歩きになります。
斜面に見慣れない構造物があります。
前にも他の場所で見たことがありますが、運搬用の搬送施設です。
このレールに歯車をかみ合わせトロッコのような台車を走らせるのです。


右横には真新しい木の小屋があり、どうやら搬送車はここに格納されているようです。
(写真は上から振り向いて撮った格納庫です)
この搬送施設は完成したばかりのようで、まだ使用していないようです。
レールや歯車が噛み合う部分の塗装が、新品の状態です。



レールはすぐ先で右手の斜面を真っすぐ登っていました。
これに乗って行けたら楽だろうな、などとくだらないことを思いましたが、
今日の目的地の姫次直前でこのレールの終点に遭遇するとは、この時は考えもしませんでした。


釜立沢沿いに標高を稼いでいきます。



9時56分。スタートから37分。
八丁坂ノ頭まで1.8kmの道標。



新緑が鮮やかです。
四季の変わり目の山の表情を楽しみながら、登って行きます。



山道脇に咲く、小さなスミレです。
残念なことに、このスミレは至る所で遭遇しましたが、
これ以外の花はついに見かけることはありませんでした。






頭の上の視界が開けてきました。まもなく稜線(丹沢主脈)東海自然歩道に出そうです。
周りの木々はまだ葉が茂っていないため、すぐ左横には黍殻山の姿が良く見えます。



10時41分。スタートから1時間22分。
尾根に出ました。
ここを右へ少し行けば、丹沢主脈の稜線(東海自然歩道)です。



上の場所から1分で稜線(東海自然歩道)に合流しました。
写真時計の針で11時方向から来ました。


姫次へは合流地点を右方向へ進みますが、ここは左へ下り寄り道をします。



合流地点からわずか3分ほどで、避難小屋への道標があります。



10時47分。スタートから1時間28分。
右下に黍殻避難小屋が見えます。



小屋の前はとても山の中とは思えない、広く平らな空間が広がっています。
広場を囲むようにぐるっと木のテーブルが11個配置されています。
写真で白く見えるのは芝です。冬枯れで、まだ新芽が出ていません。
もう少しでここは緑の絨毯に覆われるのです。


小屋の中は掃除が行き届いており、土間には大きくて立派なストーブがありました。
備え付けの日誌を見ると、ほぼ毎日のように利用者がいます。



この小屋での驚きは、こんな山の中にトイレがそれも水洗トイレがあるのです。
雨水を利用した、男女兼用のトイレが小屋の裏にありました。
和式ですが、綺麗に使用されている立派なトイレに感心しました。
写真は園地から撮った小屋です。左に見えるのがトイレで、その横に貯水タンクが見えます。


避難小屋の見学と小休止を済ませ、4分程で先ほどの合流地点へ戻りました。



11時01分。スタートから1時間42分。
寄り道を済ませ、ここ合流地点からは稜線(東海自然歩道)を姫次へと向かいます。



東海自然歩道の緩やかな登りを歩いていきます。
歩道は稜線の少し下を通っており、左右は木々に遮られ、
展望と日当たりがありません。
今日はどちらかというと寒いくらいで、汗がとても冷たく感じられます。



八丁坂ノ頭


11時20分。スタートから2時間01分。
青根への分岐がある八丁坂ノ頭に到着しました。
八丁坂ノ頭の表示はどこにもありません。
写真右から左方向へいきますが、帰りにはここから東海自然歩道と
分かれ、尾根を下って車を停めた登山届出ポストの脇に出る予定です。
(写真では分岐した先が登っていますが、この先の尾根からはひたすら下りになります。)


行きは、ここ八丁坂ノ頭を通過し、
東海自然歩道を姫次へ急ぎます。



朝は陽が差していましたが、ここでは曇天です。
今日は天気には恵まれなかったようです。



尾根の脇を歩いていたときには気がつきませんでしたが、
尾根に乗ってしばらくすると、朝見かけた運搬施設があるではありませんか。(今はここが終点)
2時間前に見たレールがなんとここまで敷かれていたのです。
びっくりするとともに、森林整備と云う名の自然破壊ではないのかと、疑問に思ってしまいました。


しばらく歩くと、ブナの林のある雰囲気の良い場所に出ました。
人工工作物などなく、あるのはブナの林です。
自然は人がむやみに触らずに残してほしいものです。


東海自然歩道の最高地点1,433mの表示のある脇に立つ大木。



上を見上げると山ザクラの残った花が、
寂しげにポツンとありました。


姫次


11時51分。スタートから2時間32分。
姫次に到着です。
土日には人でいっぱいの場所ですが、今日は先客は2組だけです。
その先客もほどなくいなくなり、姫次を一人占めです。
ゆっくりと昼食を取り、景色を堪能し山での貴重な時間を過ごしました。



姫次全景
左に見える山は、丹沢最高峰の蛭ヶ岳です。
肉眼でも頂上の小屋が良く見えます。
先客は皆、蛭ヶ岳方向へ向かいました。
今日は小屋泊まりなのでしょうか。しばらく行っていないな。


正面には檜洞丸
双眼鏡で覗くと、頂上左下に青く塗られた、
青ヶ岳山荘が見えます。



12時33分。スタートから3時間14分。
今日は物足りないので、このまま袖平山へ足を延ばそうかと
考えましたが、天候は今一つで、気温も寒く
当初の計画通りここから帰路に着きました。
居心地がよく42分の大休憩でした。


稜線上の木々はこれから本格的な芽吹きの時期をむかえます。


八丁坂ノ頭


12時53分。スタートから3時間34分。帰路から20分。
来た稜線(東海自然歩道)を八丁坂ノ頭まで戻ってきました。
ここを左へ入り、小屋戸沢沿いの尾根道を下って行きます。



尾根上のルートを下って行きますが、
横には搬送用のレールが
並行して続いています。
この尾根沿いに設置されていたのです。
なにか、今日一日このレールの探索をしているようで
なんとも言えない気分です。


レールと並行して尾根を下ること、26分後に
登山道とレールが交差する場所に出ました。
標高1,110m当たりです。
ここでレールをくぐると、レールは尾根の右下に消えて行きました。



下ってきた尾根道に唯一あった道標です。
八丁坂ノ頭から1.36km、青根まで3.9kmです。



だいぶ下ってきたころに、植生が自然林から杉の林に変わりました。
どこの山でも、よくも植えたものだと感心(呆れます)します。


杉林の中を進むと、すぐに林道が見えてきます。
林道脇には朝の登山届出ポストがあります。


到着


14時17分。スタートから5時間09分。帰路から1時間44分。
林道わきに停めた車に到着しました。
お疲れ様でした。



山行の記録へ


ホームへ戻る



このページに直接入られた方へ。
当ホームページはこちらです⇒ 晴れときどき山歩記 「丹沢を中心に車で行く、日帰り山歩きの記録」